ログイン菜月(ほったなつき)28歳と、婚約者の中嶋卓人(なかじまたくと)28歳は、同じ会社の同期で、交際3年が過ぎた。1年前に卓人からプロポーズされ同棲中。親への挨拶も済ませて、来月挙式披露宴を行なう。 結婚間近なのに、どうも卓人に違和感を感じている菜月。片時もスマホを離さない。たまたま見てしまったスマホ画面に、怪しいメッセージのやり取り!デートの約束をしているようなので、1人では怖くて大学時代の友達、美緒(みお)に相談。そして、目撃してしまった浮気相手。 その後、美緒に紹介された美緒の会社の上司が社長だと知り驚く。その社長、久慈陸人(くじりくと)さんに助けられ、卓人とは婚約破棄。そして、陸人さんと恋に落ちてしまい、どん底からの大逆転劇へと発展する。
もっと見る[真実] ──1か月後 帰国し、ようやく再会出来た。 1か月ぶりに見る里香は、益々色気を増し、いい女になっていた。 「抱いて」と、甘える里香に溺れて行った。 そして、当時住んでいたマンションで、 「一緒に住まないか?」と、言ったが、 「親と同居してるから、それは出来ないの」と言われた。 何か親御さんに事情があるのかと思っていた。 そして、しばらくすると、 月に2度ほど、週末には泊まって帰ることが出来るようになった。 最初はそれでも良かった。 でも、恋人同士なのに、会いたい時に会えないと言うまどろこしさ。 ──なぜだろう そして、30になった頃、 俺の仕事も忙しさを増し、ショッピングモールを増やし、それがどんどん成功して行った。 ようやく認められて、社長というポジションに就くことになった。 その頃、俺は里香との結婚を決めていた。 でも、里香に結婚の話をしても、あまり嬉しそうではない。 少し可笑しいと思いだした。 里香ももう32歳になるのに、まだ結婚したがらない。 常に、 「私が貴方を社長にしたのよ!」と冗談を言うほどなのに、それ以上は求めない。 そして、ある日、 里香がお風呂に入っている時、里香のスマホが鳴った。 〈和斗〉と言う表示。 ──和斗? 誰だ? まさか、他にも男が居るのか? と、思い始めた。 里香がお風呂から出て来るのを待って、
[元カノは、既婚者] 「陸人、今夜は帰るわね」 「今夜もだろう?」 「次は、泊まるから」 そう言うと、またベッドに戻って来て、優しく口づけをして、俺の心を離さない。 「またね」 里香は、いつも、そう言うと俺の部屋から出て行った。 何度も怪しいと思っていた。 どうして、恋人なのに、週末の夜、たまにしか一緒に過ごせないんだ。 ──おかしい…… 里香との出会いは、俺が医者を辞め、祖父の後を継ぐ勉強の為、アメリカに赴任していた頃だった。 医者を辞めてすぐは、東京の店舗へ行き、まずは現場の仕事を把握しなければと、下積みをした。 そして、半年後、アメリカへ行き海外事業を学んで来い! と言われ渡米した。 祖父は、俺が生まれる1年前に、スーパーマーケットをもっと便利に大きくする為、日本で初めてショッピングモールを完成させていた。 そこから、ぐんぐん成長させ、あちこちのスーパーマーケットを吸収合併させ、店舗数を拡大し、 その後も少しずつショッピングモールを増やしていったが、他社も真似をするようになり、同じようなショッピングモールを建設し始め客足は、分散するようになっていったようだ。 俺は、アメリカで現地の人と共に、経済の勉強をしながら、あちこちの店を見て回っていた。 あと1か月したら、ようやく日本に帰れる そんな時、たまたま友人と海外旅行に来たと言う里香に出会ってしまったのだ。 OL同士2人で、のんびり久しぶりの休暇を楽しみに来たと言っていた。 「すみません」と、カフェで隣りから話しかけられ、 「はい」と言うと、 「良か
[卓人とのこと] 私と卓人は、同じ会社の同期。2人とも大学を出て就職したので、22歳だった。卓人は、営業部に配属。私は、食品開発部に配属された。ずっと食品開発に関わりたいと思っていたので、念願叶って嬉しかった。卓人の存在は、知っていたが、たくさん居る同期のうちの1人だという認識だった。毎年、年末に『同期会をしよう!』と音頭を取って幹事をしてくれる山里くんという人が営業部に居て、その人を手伝って一緒に幹事をしてくれていたのが、卓人だった。卓人は営業部だから、話術には長けていた。私は、最初、年末の仕事が忙しく正直、同期会に参加する時間が取れるかどうか? と思っていたが、卓人に上手く説得され参加させられたのだ。参加すれば皆でワイワイ出来るので、楽しかった。同期で仲良くしている美鈴を誘って一緒に参加した。それ以来、最初は渋っていた同期会にも結局、毎年参加することになり、その度に卓人は、人懐っこく話しかけて私たちを楽しませてくれていた。当然会社で会っても話しかけてくれたりして、どんどん意気投合して行ったのだ。3度目の同期会の帰り、「また、来年もしような」と言われ、「うん、そうだね」と答えると、「来年は、俺の彼女として参加してよ」と言われた。「え?」私は驚いた!隣りに居た美鈴が、「ハハ、来年まで待てない〜」と茶化し、「うん、そうだよな。同期会は来年までないけど、俺たちは、今日から恋人として始めてくれませんか?」と卓人は言った。息を飲んで卓人と美鈴が私の返事を待っていた。「えっ? あっ……はい! よろしくお願いします」と私は答えていたのだ。「良し!」パチパチと美鈴にも拍手され、まだ近くに居た同期たちにも知れ渡り、私たちの交際は始まった。最初は、本当に楽しかった。私は、学生の時以来、社会人になって初めての彼氏だったから浮かれていた。
──2年後 私は、また出産していた。 「オギャーオギャー」 第2子は、元気な女の子だ。 命名 久慈 萌愛里 「可愛い〜ありがとうな」と、また喜んでいる陸人さん。私は、 「女の子も欲しかったから嬉しい」と言った。 変わらず私は、リモートで仕事を続けていた。 しかし……子どもが2人になったので、ちょっと目を離した隙に、キッチンが大変なことになっていた。 「!! えっ?」 湊士がキッチンの床で、小麦粉を頭から被って、粉だらけになって遊んでいた。 「ふっ、ハハハハッ、湊士〜真っ白だね〜」 「うん」と笑っている。 思わず、陸人さんにリモートを繋いで…… 「貴方の息子さん、今から開発の手伝いをしてくれてるわよ!」と、見せてあげた。 『あ─あ、ハハハハッ 天才だな』と笑っている。 「ダーリン、早く片付けに帰って来てね〜」と手を振る。 「パパ」と呼んでいる湊士。 『は〜い、待っててね〜』 家族を大切にしてくれる旦那様、とても愛を感じる。 『ベビーシッターさんに来てもらえば?』と言ってくれるが、子どもの日々の成長をずっと見ていたい! と言う思いが有り、家政婦さんに、昼間だけ家事をお願いしてい
「菜月」 「ん?」 「明日、菜月の実家、行こうかな」 「そう?」 「1日でも早く夫婦になりたい」と言った。 「分かった! 聞いてみるね」 「うん」 そして、母にメッセージを送り聞いてみると、 大丈夫だと言うので、正式に挨拶に行くことになった。 「やったー!」と、また私を抱きしめながら喜んでいる。 緊張しないのか? と聞いてみたが、 もちろん緊張はするが
そして、陸人さんと砂浜を散歩することにした。 「うわ〜ホントに綺麗だね」 「うん、凄く綺麗だな」 「お天気で良かった」 「うん」 ハワイは、11月から雨季だという。 自然に手を繋いで歩く。 「写真撮ろう!」と、海をバックに2人で何枚も写真を撮る。砂浜には、多くの人がいらっしゃる。 少し砂浜に座って休憩。 陸人さんが私を後ろから囲むように座る。 妙にベタベタしてくる。
そして、車まで行くと、秘書さんが車のドアを開けてくださったので乗り込む。 「では、お願いします」と陸人さんが言うので、 私も、 「よろしくお願いします」と言うと、 「かしこまりました」と。 不思議そうに陸人さんの方を見ると、 「今日は、俺も一緒に飲みたいから」と、私の髪を撫でながら言う。 「そうなのね」 「うん」 そして、車は、走り出した。 ──何処へ行くのだろう
「ありがとうございます。よろしくお願いします」 と御礼を言うと、ようやく陸人さんが重い口を開いた。 「この商品は、お一人様や働く方にとって、手軽でとても良い商品だと思います。それにたまには、手抜きもしたいでしょうし……」言いたいことを全部代弁してくれた。 「とりあえず我が社は、スーパーマーケットだけでなくコンビニエンスストアやディスカウントショップにも同時発売したいと考えていますので、正確な数字は、後日お伝えするとして、大まかに6000店舗分をお願いします」と…… 「「「「「!!」」」」」