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第6話

Author: 悪女ヨ
「達也を見つけないと!」

楓の声はかすれて、瞳は赤く充血していた。どうやら、ようやく気づいたみたいだ。

今度こそ、俺に本当に捨てられてしまったのだと。

楓は、まるで機械のように家に帰った。ドアを開けた瞬間、なじみのある料理の香りがした。

優しい味の煮物に出汁から作った味噌汁。俺のいちばんの得意料理だ。

楓の心臓が大きく跳ね、瞳には喜びの色がぱっと浮かんだ。

「達也?帰ってきたの?」

楓は、ほとんど転がるようにキッチンへ駆けこんだ。その目には喜びと期待があふれていたけど、キッチンに立つ人を見てぴたりと動きを止める。そして、顔から笑みがすっと消えていった。

達也じゃなかった。

克哉は白いシルクのパジャマ姿で、ゆっくりと味噌汁をかき混ぜていた。楓が帰ってきたのに気づくと、すぐに笑顔を見せた。

「楓、おかえり」

すべての期待が、一瞬で消え去った。

楓の表情が、さっと冷たくなった。

「もう、帰国したんじゃなかったの?」

楓は、たしかに克哉を空港で見送ったはずだった。

「また戻ってきたんだ」

克哉は味噌汁のおたまを置くと、数歩近寄って、楓の肩に指を滑らせた。

「楓
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