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第6話「遠き海へ」

Author: 雛瀬智美
last update publish date: 2026-11-04 20:51:46

 初めての一泊二日の二人の旅行。

 彼と一緒というだけで心が躍り、ときめく。

 私たちは少しずつ変り始めてる。

 いつも朝になれば切ない別れが来る。

 穏やかにそばを離れられたことなんて一度もなかった。

 一泊二日とはいえ時間を気にせず一日中一緒にいられることは、とても幸せだ。

 心はまだ届かなくても私はまだ彼に見切りをつけられてはいない。

 普段は言ってくれなくてもベッドにいる時は愛してると言ってくれる。

 赤い花をたくさん咲かせてくれる。

 私は青と会うまで、何も知らなかった。

 結婚するまで誰かと体の関係を持つことはないと思ってた。

 周囲の友達にも固いとか古風とかよく言われたほどだ。

 助手席から運転している彼の横顔を見つめ、微笑む。

 海も夜景もたくさん見たい。

 想い出は消えることなく胸に残る。

 首にかけたネックレスをぎゅっと握り締めた。

 彼がくれたプレゼントが力をくれる。

 車はトンネルを抜け、海が見え始める。

 窓を開け、無邪気に身を乗り出した。

「きれい」

 ルームミラーに映る彼は、笑っている。

「ホテルに荷物置いたらすぐに海を見に行こうか」

 涼しげな声音が頬
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