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第1690話

Author: 一匹の金魚
麗蘭がぼんやりと物思いにふけっていると、時正の身体が微かに動いた。

まつげが微かに震え、彼はゆっくりと目を開いた。

視界がはっきりすると、時正は我に返ったように、慌てふためきながら、かすれた声で言った。

「目が覚めた?どこか気分が悪いところはない?

水飲む?それとも、お腹空いてる?何か買ってくるよ……」

時正は、慌てながら次々と質問した。

まるで、溜まっていた疲れが、一気に吹き飛んだかのようだった。

麗蘭は心配そうな彼の目を見て、心が温まるのを感じた。「どこも、何ともないよ」

彼女は、少し間を置いて言った。

「今日、退院するわ」

時正は呆然とした。「でも、足が――」

「ただの打撲で、骨折も内臓の損傷もない。先生も家で療養していいって言ってたから」

麗蘭は続けた。「病院は人が多くて騒がしいから、家で静かに療養した方が回復も早い」

彼女はもう病室にいたくなかった。

これ以上、曖昧な状態のまま、彼といることも、切ない気持ちでいるのも嫌だった。

時正は反論も説得もすることなく、麗蘭の目を見つめた。

「わかった」彼は頷いた。「退院手続きをしてくる」

彼は、十分も
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