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第618話

Auteur: 一匹の金魚
延佳は千咲を見つめ、唇元から笑みが消えず、その目は溺愛に満ちている。

彼は腰をかがめて千咲を抱き上げる。「抱っこだ」

「目覚めたか」

「いつから兄貴は、他人の父親役なんて趣味を持つようになったんだ」

入り口から、礼央の冷静でゆったりとした声がする。

延佳の腕の中で、千咲はその言葉を聞いてハッと目が覚め、自分を抱いているのが誰かを認識すると、おずおずとした目つきになる。

延佳は礼央を見る。「子供は寝ぼけている。人を間違えるのも無難だ」

礼央の表情は微動だにせず、この状況もさほど気にしていない様子だ。「兄貴が気に入れば、それでいい」

そして踵を返して立ち去ろうとする。

延佳は千咲を抱いたまま、ふと口を開く。

「パパのところに行って、抱っこしてもらうか?」

千咲は延佳の首にしっかりしがみつき、下唇を噛んで小さく首を振る。「いや、おじさんに抱っこされるのがいい」

礼央はこの会話が聞こえていないかのように、足を止めずに部屋を出ていく。

延佳は千咲を見る。「千咲はパパが嫌いなのか?」

千咲は首を振る。

「パパが千咲を好きじゃないよ。だから千咲もパパを好きじゃない」

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Commentaires (19)
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侑眞
真衣や千咲の事であって欲しい反面、本当に第3の女がいるような気もする… 複雑
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n
旅行は事件おきそうですね! 礼央が飛び入りしての家族旅行を希望してますが、千咲とほのぼの旅行にはならなさそうで、こじらせ元夫婦はやっかいです。よくわからない意地をお互い張ってるし。真衣にやきもち焼かす必要があったのか?
goodnovel comment avatar
まかろん
ゆーいさん 礼央のこぞらせっぷりが歯がゆいです 少しずつ本音も出てきてますが、真衣には全く伝わらず 誤解を生んでる 今日の更新がどんな話になるのか楽しみです
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