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第386話

Penulis: 花朔
ボディーガードたちはその言葉を聞き、互いに視線を交わした。

油断はできない。

「わかった。どうせ職権乱用でしょ」

海羽は鼻で笑い、スマホを取り出した。

「今すぐ長沢に電話して、あんたたちのやってることがどれだけ異常か教えてあげよう。

奥さんがトイレに行くのまで付き添うなんてね。

あの変態じみた性格の人だもの、目玉くらい平気で抉り出すんじゃない?」

そう言いながら、文翔の連絡先を探し始める。

さすがにボディーガードも折れた。

大きく一歩後ろへ下がり、紗夜に向かって丁重に言う。

「我々は命令に従っているだけです。どうか、早めにお戻りください。これ以上は困りますので」

紗夜は何も答えなかった。

彼らを困らせなければ、その分、困るのは自分だからだ。

彼女は身を翻し、海羽と一緒にトイレへ入った。

中に入るなり、海羽が事情を聞こうとした。

「紗夜ちゃん、いったい何が......」

「海羽、お願い。助けて」

紗夜は彼女の手を強く握った。

海羽は一瞬言葉を止め、紗夜の瞳に宿る必死な願いを見て、同じように手を握り返す。

「わかった。任せて」

外では、ボディーガードたちが落ち着かない様子で行ったり来たりしながら、腕時計を確認した。

「もう二十分近く経つぞ。奥様が出てこない」

「奥様!」

外から声をかけるが、返事はない。

「中を確認しろ!」

扉を押して中へ入った瞬間――

その背後から、突然人影が飛び出した。

「そこだ!」

振り向いたその瞬間、相手は防犯スプレーを噴射した。

「ぐあっ......!」

体格のいい四人のボディーガードが、唐辛子成分にやられ、目を押さえてうずくまる。

その隙に、相手はドアを開けて外へ飛び出し、モップを取っ手に引っかけて扉を塞ぎ、彼らを中に閉じ込めた。

「まずい!逃すな!」

紗夜を逃がしてしまったら、文翔が黙っているはずがない。

一人が力任せに扉を引き、モップごと引きちぎった。

だが、先ほどの混乱で時間を取られ、紗夜はすでに遠くへ行ってしまっていた。

「いたぞ!奥さまだ!」

誰かが指差した先、長い廊下を走る人影があった。

紗夜と同じワンピースを着ている。

彼らはすぐに追いかけた。

訓練を積んだボディーガードに、一般人が敵うはずもなく、すぐに追いつく。

「奥様!」

進路を塞いだそのと
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