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第628話

Author: ザクロ姫
一方、竜也が業界で橋本グループと提携しないよう圧力をかけていると聞いた時、豪はまず、身の程知らずなことだと思った。

しかし、そのせいで多くの企業が橋本グループとの取引を中止するに至り、彼は何かがおかしいと感じ始めた。

竜也のどこに、業界で公然と橋本グループに喧嘩を売るほどの力があるというのか?

豪は内密に調べてみた。

竜也だけでなく、D国の大物実業家が竜也と長期的な協力関係を結んでいた。

その男のことは知っていた。

D国の表社会も裏社会も牛耳る人物で、ビジネスの拠点はD国にあるが、ここ数年はA国の大企業とも深いつながりを持っている。

その男がもたらす利益は、橋本グループにも劣らない。

「​柴田​裕一」

豪はその名前を呟いた。

すると、隣に座っていた啓太はその名前を聞いて、はっとした。

「​柴田​裕一か、どこかで聞いた名前だな」

一方、雫は今日の午後、特に予定がなかったので、豪のオフィスに気晴らしに来ていた。

彼女もこの数日の竜也のやり口を聞いていたので、ミルクティーを飲みながら頷いた。

「もし中川社長が柴田の指示で橋本社長に敵対しているなら、筋が通るわね」

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