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第六十七話:茨の中の眠り姫

Author: 古紫汐桜
last update publish date: 2026-03-19 22:21:00
無機質な機械音と、酸素吸入器の音だけが響く病室。

白い壁。白いシーツ。

──そして、それ以上に白い顔。

竜ヶ峰は、静かに眠っていた。

予断を許さない状態。

その報せを受け、竜ヶ峰の父親と兄が駆け付けた。

集中治療室。

管に繋がれた祐希の姿に、生気はなかった。

「……祐希……」

父親は、その場で膝から崩れ落ちた。

「小林……お前が祐希を助けてくれたのか?」

兄が声をかける。

病院の椅子に座り込んでいた神主姿の男性は、今にも倒れそうな顔をしていた。

だが――

首を、横に振る。

「……間に合わなかった……!」

その声は、震えていた。

「間に合わなかったんだ!!」

叫ぶと同時に、涙が溢れ出す。

次の瞬間――

彼は来人の胸ぐらを掴んだ。

「何故捨てた!!」

壁に叩きつけるように、何度も何度も揺さぶる。

「祐希様には、お前だけだった!!」

震える声。

「愛していたんじゃないのか!?」

感情が、爆発する。

「八年だ!!

八年も、祐希様はお前に尽くしてきたじゃないか!!」

来人は――何も言わなかった。

抵抗もせず、ただ受け止め
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    僕が無視して歩いていると 「頼む、待ってくれ!」 そう言われて、僕の目の前に来人が回り込んで来た。 思わず眉間にシワが寄る。 すると来人が突然、僕にさっき手を伸ばしたシェパードのぬいぐるみを突き出して来たのだ。 「はぁ?」 思わず出た声に、自分でもビックリした。 「あの店は……俺が経営している店なんだ。 これ、気になっていたみたいだから……」 そう言って、グイグイ渡される。 「あ……いや、ぬいぐるみに興味無いんで」 「でもさっき、確かに興味ありそうにしていた!」 「え?そうだったかな?」 「『だったかな?』じゃなくて、そうだった! とにかく、これ……連

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