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第5話

Auteur: 枝火
仲村和人は彼女を慈しむ目でため息をついて言った。

「先に外に出て待っていてくれ、もう少ししたら家まで送ってあげるから」

持田芽衣はこれでしぶしぶ後ろを向いて外へと出て行った。

「サインして」私は冷たい声で言った。

仲村和人は突然ベッドの上に座り、私の手を握った。

「美咲、許してくれよ。何もなかったことにしてさ、俺たちには子供がいるだろ?子供が成人するまで仲良く過ごしていこうよ」

私はドアから病室の様子を伺っている持田芽衣を見て、唇をきつく合わせた。

「じゃあ、彼女はどうするつもり?彼女を切り捨てることができるというの?」

仲村和人は彼女を捨てるのは惜しく、ためらって歯を食いしばった。

「決めた。これから君は南区で、彼女は北区で生活してもらうことにしよう。南と北ならお互い影響を受けないだろ、これでどうだ?」

バチン!

私はそれを聞いて瞬時に立ち上がり、仲村和人にきつく平手打ちを食らわした!

この一発は本来、こいつが浮気したあの日にその顔に受けるべきものだったのだ。

「南と北だからオッケーだって?崇高な考えですこと!仲村和人、絶対に私と離婚してもらいますからね!」
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