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第920話

作者: 栄子
真奈美はそこまで言うと、深く息を吸い込んで続けた。「あなたと結婚したのは、最初から最後まで、ただあなたが好きな人だったからよ」

大輝は固まった。

「だから、離婚したいって思うようになったのも、あなたを好きじゃなくなったからよ」真奈美は彼の目をじっと見つめた。「これで分かった?」

Z市での出来事以来、毎日が大輝のペースで進んでいった。

Z市での初夜から、その後の入籍、そして結婚式。日常生活から夫婦の営み上まで、この短い二ヶ月間で、真奈美はどれだけの妥協をしてきただろうか。数え切れないほどだった。

しかし、妥協した結果はどうだった?

それは、男の身勝手な判断の繰り返しだった。

今の大輝は、自分に好意を持っているかもしれない。だけどそれで何かが変わるっていうわけでもない。

二人の間にある問題は、価値観の違い、性格の不一致だ。

相容れない二人が無理やり一緒にいても、最終的にはお互いを傷つけ合うだけだ。

彼女の手を握っていた大きな手は、徐々に力を緩めた。

真奈美は背を向け、出て行った。

リビングで電話をかけ、仕事に追われていた。

まるで、先ほどの会話は大したことのない雑
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