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第178話

Author: 雲間探
淳一が言った。「藤田社長、いらっしゃってますか?」

「うん」智昭の名前が出ると、優里の声にはほんのりと優しさがにじんだ。「まだ傷が完全に治ってなくてね、智昭が心配して、迎えに来てくれたの」

話している間、彼女は玲奈に一度も視線を向けなかった。

そう言ってから、「徳岡社長、私たちはこれで。ではまた」と続けた。

淳一は本来、玲奈を問い詰めて、優里のために正義を通そうと考えていた。

だが、優里が玲奈を一瞥もしない様子を見て、彼女が玲奈を軽蔑し、取り繕う価値もないと考えているのだと察した。

この高慢さと率直な態度こそが、優里の個性と魅力だと、淳一には映った。

彼もふと、玲奈と話すのは時間の無駄だと思い至った。

玲奈にはその価値がないと彼は思った。

そう思うと、彼の中に玲奈に対して本物の嫌悪が芽生えた。

彼は優里に向かって言った。「私も帰るところです。一緒に行きましょう」

優里はうなずき、正雄と共に一度も振り返らずに去っていった。

優里は最後まで玲奈に目もくれず去ったが、淳一は立ち去る直前に冷たい視線を彼女に投げた。

その目を見ただけで、玲奈にはすべてが分かった。

優里の影響で先入観を抱き、彼女を嫌う男は、淳一が初めてではなかった。

そう思うと、玲奈は冷ややかに目を返し、真っ先に視線を外し、彼らを空気のように扱いながら、ほぼ並ぶようにして出口へ向かった。

淳一は一瞬たじろいだ。

自分の腹の中を見透かされたのに、恥じるどころか堂々としているとは思わなかった。

彼は皮肉げに笑った。

本当に度肝を抜かれた、と彼は思った。

世の中、いろんな奴がいるもんだと改めて実感した。

玲奈が彼らと臆することなく一緒に去っていくのを見て、正雄は驚きつつも、眉をひそめた。

優里の足もわずかに止まりかけたが、すぐに何事もなかったかのようにそのまま歩き続けた。

駐車場では、智昭が車を降り、ドアにもたれかかりながら優里を待っていた。

玲奈と優里たちが一緒に出てくるのが見えて、彼は一瞬動きを止めたが、すぐに表情を平静に戻した。

玲奈もまた智昭の姿を認めた。

彼女は目を逸らすことなく、真っすぐに自分の車の方へ歩いていった。

車に乗り込むと、玲奈はナビを設定し、そのまま発進させた。

智昭たちはまだそこにいた。

車が前を通る瞬間、ちょうど智昭が優里のために優しくドアを開けるところが目に入った。

……

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Comments (3)
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yoshi horarara
クズ旦那頭おかしい... 早くこんなクズ達消えて 腹が立つ
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辰砂@
自分が先にそういう目で見てるから、おなじような目で見られるんだよ。他人は自分を映す鏡だからね。なんで自分はそういう目で見られないっておもうんだろ。相手をバカにしてると、自分もそう思われてるのわかんないんだね。
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お神楽
智昭の恥知らずが、妻の会社に愛人迎えに来て、愛人のバカなファンが正妻を目の敵にして、愛人と正妻の父親が同一人物と言うカオス
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