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第30話

Author: だるがりさん
それから数日間、遥はいつも通り、昼間は授業を受け、授業がない時は図書館で過ごし、夜はひだまりカフェでアルバイトをし、10時に拓也が迎えに来るという日々を送っていた。拓也にバレないように細心の注意を払っていたものの、充実した楽しい日々だった。

「そんなに毎日ビクビクしてるくらいなら、神崎教授に直接言った方がいいわよ」佳奈は遥の様子を見かねて言った。

「言ったら、絶対アルバイトを辞めさせられる」遥は顔をしかめた。

「辞めさせられたら、辞めさせられたらでいいじゃない。今、あなたには養ってくれる人がいるんでしょう。神崎教授がカードをくれたって言ってたわよね?」

「確かにくれたけど、使えない」

佳奈は彼女のその様子を見て、思わず彼女の頭を小突いた。「本当に頑固なんだから」

「佳奈、あなたは愛のある家庭で育ったから分からないのよ」遥の声は少し沈んでいた。「長い間心の準備をして、人に頼んでお金をもらうなんて、すごく辛いことなの」

佳奈はそれを聞いて、すぐに遥を心配そうに見つめた。

彼女自身はそのような経験はなかったけれど、遥が毎日こんなに苦労しても、両親に金銭的な援助を求めないということは、それだけ辛い思いをしてきたのだと察した。

佳奈はしばらく黙っていた。遥は彼女のその様子を見て、自分のことを心配してくれているのだと分かり、すぐに笑顔を見せた。「だから今は稼げるだけ稼いでおきたいの。お腹が大きくなったら、働きたくても働けなくなるし」

佳奈は口をとがらせた。「神崎教授にいつまで隠せると思ってるの?妊娠してるのにこっそりアルバイトなんて、バレたら絶対お尻ペンペンされるわよ」

遥はその言葉を聞いて顔が赤くなった。「何言ってるの、神崎教授はそんなことしないわ」

佳奈はいたずらっぽく笑った。「真面目そうに見える人ほど、実は裏で悪いことしてるって聞くわよ。ねぇ、神崎教授はどれくらい悪い人なの?」

遥は彼女を押しのけて、ふくれっ面をした。「神崎教授の評判を落とさないで」

「あらあら、まだ神崎教授って呼んでるの?とっくに『あなた』って呼ぶべきなのに」

佳奈がそう言うと、すぐに遥に何度も殴られた。

遥は、自分がこっそりアルバイトをしていることは、いずれ拓也にバレるだろうと思っていた。しかし、こんなに早くバレるとは思ってもいなかった。

夜、いつものようにひだまりカ
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