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第390話

작가: 純
これ以上無駄話をしたくなかった楓は、振り返って立ち去ろうとしたが、雅也に引き留められた。

彼女は眉をひそめて顔を上げ、何か言おうとしたその時、腰を抱き寄せられた。

「何するの……んっ……」

言葉を発する前に、唇を塞がれた。

楓は目を丸くし、驚愕と信じられないという表情を浮かべた。

彼、どうかしてるんじゃないの!?

バルコニーとホールはカーテン一枚で仕切られているだけで、いつ誰が来てもおかしくない。

もし誰かに見られたら、弁解できない。

彼女は全身を震わせ、手を伸ばして雅也を突き飛ばそうとしたが、びくともしなかった。

怒りのあまり、彼女は雅也の唇を力一杯噛んだ。

雅也が痛みで彼女を放し、口元の血を拭って何か言おうとしたその時、楓は彼に平手打ちを見舞った。

乾いた音が響き渡り、二人の間は完全な静寂に包まれた。

冷たい夜風が吹き抜け、楓は思わず身震いした。

雅也は彼女を見つめていた。その漆黒の深い瞳には、今にも荒れ狂いそうな嵐が渦巻いているようだった。

楓は心の中の恐怖を押し殺し、顔を上げて彼を真っ直ぐ見据え、ゆっくりと言った。

「さっき、鳴海さんのどこが素敵な
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