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第63章

Auteur: 霜晨月
last update Date de publication: 2026-02-11 14:32:06

いつの間に、自分はこれほどまでに練に依存してしまったのだろうか。だが、こんな情けない自分が、果たして彼の「相棒」を名乗る資格などあるのだろうか。

再び、練からの応答が途絶えた。アルベインとの応戦に余裕がないのか、あるいは自分を心配させまいと、あえて沈黙を守っているのか。

いずれにせよ、練が絶体絶命の危機に瀕していることは間違いなく、自分はただ手をこまねいて見守ることしかできない。

颯斗は無意識に拳を握りしめた。情けなさと苛立ちが渦巻く中、心の奥底でこんな声が聞こえた。

――無駄な足掻きはやめろ。練ですら手に負えない相手に、何も知らないお荷物のお前が何をしたところで変わらないさ!

「九十万、一回!」

司会者の高らかな声が、颯斗の乱れた思考を引き戻した。彼はハッと顔を上げ、ステージ上で競りに出されている二枚目の絵に目を向けた。

おぞましくも繊細な筆致で、今まさに繭から這い出そうとする蝶が生き生きと描かれている。まるで次の瞬間、絵の中から飛び出してきそうなほどの躍動感だ。

「実に見事な傑作だ」

不意に、すぐ耳元で低い声がした。颯斗が声の主を追うと、いつの間にかシルクハットを被った貴族風の男
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