LOGIN魔法大学院に通うレオンは、精霊族の第二皇子であるランベルトと〝恋人ごっこ契約〟を結んでいる。 軽薄な男だと思っていたが、恋人になったランベルトは思いの外優しかった。 両片思いからのすれ違いや、大きな勘違いからのすれ違いで、レオンはランベルトに無理やり孕まされてしまう。 だが、精霊族の国王が暗殺される事件が起こりランベルトは国へ帰ってしまい……? ※魔法大学院〜3年か4年後辺りまで。ドラゴン属。魔法師。体格差。身分差。異世界ファンタジー。男体妊娠。執着&溺愛。 物語の性質上ラブシーン多めだけどエロはテーマじゃありません。 ※わりと甘めでイチャイチャしている。一部に無理やりの場面もある。
View More*** ちびっ子達の悪戯で、レオンはまた青いドラゴンを産んだ。今度は女の子だったので、それを知った同じ青いドラゴンのフィーリアが喜びを隠しきれない様子で目の前にある広間ではしゃぎ回っている。「フィーとおなじおんなのこ! レオンまたうんで!」 それを聞いてレオンが遠い目をする。そんなレオンを横抱きにして歩きながらランベルトが苦笑していた。「ねえおねがい!!」「あー、でも次に産まれても男の子かも知れないぞ?」 このままだと永遠に出産させられそうだ。それだけはさすがに勘弁して欲しい。せっかく青いドラゴンになれるようになったのに、どちらかといえばランベルトに特訓をして貰いたかった。「フィーリア、レオンは疲れているから休ませてあげよう」「はーい」 ランベルトがその後会話を交わしながら何とか宥めすかして、女官たちにフィーリアを預ける。部屋に入りベッドに腰掛ける。毎回貧血で死にそうだ。「あー、もー、あいつらには本当に振り回されてばっかりだ」 そこまで考えて、ランベルトを見つめる。「なんかさ……」「え? 何? 何言おうとしてるか分かったけど言わなくて良いよ?」 ランベルト自身も痛感しているらしい。気まずそうな顔をしていた。隣に腰掛けてきたランベルトに向けて口を開く。「良かったな、ランベルト。仲間がたくさんできたからもうお前一人だけ〝異質〟じゃないだろ?」 揃いも揃ってあのチート加減だ。育てばランベルトと並ぶかそれ以上になるだろう。今後が楽しみだ。「覚えてたの?」 ランベルトが大きく瞬きした。「当たり前だ。ランベルトの言葉は覚えてるよ」「ふふ、嬉しい」 持ち上げられて膝の上に乗せられる。背後から抱きしめてくるランベルトを見る為に上を向く。長く伸びたランベルトの髪の毛が顔にかかった。「お前は髪伸びるの早いよな。俺全然伸びないんだよな。昔はそうでもなかったのに何でだろ?」「レオンにはその長さが一番似合うからね。俺が魔法で調整してるし伸びないの当たり前だよ」「……」 無邪気に笑われ、唖然としたまま閉口せざる
「ランベルト、一回抜いてやろうか?」 風呂で萎えかけていたランベルトの陰茎を、ソープを垂らした手で包み込む。柔らかい手付きで弄っていると質量が増してきたので、片手は先端を刺激しながらもう片方の手で上下に扱いた。「……っ」 息を詰めたランベルトに気をよくして、何度も繰り返していく。伸びてきたランベルトの手が上半身を掠め、胸の突起を緩やかに刺激されて体が跳ねた。「あ……!」 もう片方の手では下肢のモノを同じ様に刺激される。「イかせてくれるんでしょ? 手止まってるよレオン」 ソープがクチクチと音を立て、もう誰の所から聞こえているのか分からなかった。 上半身に伸びていた手が下半身に伸びていって、膝の上に乗せられて兜合わせにさせられる。ランベルトだけをイかせるつもりが、セックスする流れになっていた。「俺のとレオンの両方扱いててね。俺は後ろやるから」 魔法で生成された潤滑剤を纏った指が潜り込んできて思わず「んんっ」と声が出る。 言われた通りにランベルトのと己の陰茎を纏めて擦り合わせていると、イキたくて腰の奥が重くなってきた。「あ、あん、ふ……ッぁ、あ……ん!」「腰揺れてるよ」「ラン、ベルト……っ」「可愛いね、レオン。顔蕩けてるよ。もしかしてもう中に欲しい?」 頷くと、指を抜かれてソープを流した陰茎をあてがわれた。対面座位で挿入され一旦呑み込むのを止めようとすると、両膝の裏を掬われて結腸まで押し込まれる。「や、ぁ、ッあ、あああ!」「っは、キツ」 手で何度も押し込まれる度にイッて、精液が混じった潮が飛んだ。「ああ、ん……っ、ァ、あ、ああっ、ランベルト……気持ちいい!」「ん、俺もッ気持ちいいよレオン」 艶めかしいランベルトの声にも感じていて、腰の奥に力を込めた。「ランベルト……、あ、んん、アアッ! もっと……っ」「ふふ、もっと……なに?」 分かっているくせに聞いてくるランベルトに口付ける。「あ、ん、ぅ……っ、もっと……欲しい!」 シャワー中なのもあり水音が激しく響く。「レオン、ベッド行こうか」
「お前は役立たずなんかじゃない。俺をこうして助けてくれるのはいつもランベルトだ。昔からそうだっただろ。家族もランベルトの事をちゃんと考えてくれる優しい人たちだったんだよ。それにランベルトは家族や周囲の意志を継いでこうして立派に国も立て直した。新しい医療魔法も作った。あれも今後の医療にとても役に立つ。ランベルトが役立たずな訳がない。俺が保証する。お前は偉業を成し遂げた凄い男だよ。ランベルトはもっと誇りに思ってもいいと思う。俺にとってお前は昔からの憧れで一番大切な人だ。仮に誰も必要としなくても俺にはお前が必要だよ。そんな風に言うな」「レオン……」「それに俺はお前を嫌った事もないよ。これからも嫌いにならない。あの時はごめんな、ランベルト。俺、本当は二年の時にはもうお前が好きだったよ。契約に抵触してお前の側にいるのが辛かったから、俺は自分が楽な方に逃げたんだ。お前の事、傷付けてるなんて考えてもみなかった。本当の意味で嫌った事もない。愛してるよ。これからもずっとランベルトだけを愛してる」 ランベルトの顔を上げさせて、誓うように口付ける。正面から視線が絡んで破顔してみせると、照れたように微笑み返された。それからまた何度も口付ける。「「あーてるー」」「こら、めっ!」 双子とエスポワールの声が聞こえてきて、ハッと横を向いた。「レオンとパパなかよししてるから、めっ!」「「めっ」」 エスポワールの言葉を聞いて双子が頷いていた。途端に恥ずかしくなってきて、ランベルトと顔を見合わせるなり笑ってしまった。「そういえば、うちの赤い皇子にも名前をつけなきゃだな」 ランベルトを見ながら言った。「うん。それにしてもコイツらも大活躍だったね。いつの間にあんな魔法使えるようになったの?」 不思議そうにランベルトが首を傾げる。「ゆかにまるいおえかきしたの。ねんねしてるときね、レオンがわるいのにつかまってたの。ばあばにいったらね、おしえてくれたの」 エスポワールが眦を下げて笑う。こういう笑い方もランベルトにそっくりだった。「丸いってもしかして魔法陣かな。エスあれ描けたの? マジで⁉︎ 古代文字だよ。天才じゃんエス!」 ランベルトに抱き
「ちっ」「せ、んせい……何で?」「レオンが言ってた奴ってコイツか! オレが知ってる奴と全然顔が違うじゃねえかよ」 ケミルが叫ぶように口にする。やはり違っていたみたいだ。「アンタ一体いつから生きてる?」「知っているのかサーシャ」 ランベルトからの質問にサーシャが忌々しそうに口を開いた。「知ってるも何も、うちの主人を殺した張本人だからね。青いカルト教団の教祖本人だ。だからレオンを知っていたのか」「あの男は青の一族の血を引きながらドラゴンにもなれない、青いドラゴンの魔法さえも使えない出来損ないだったじゃないか。生きる価値もない。それに比べてレオン・ミリアーツ君は素晴らしい変化を遂げてくれたよ。本当は男児を産ませる為に子宮を作ったんだがな。まあ、青の一族が復活したのなら、青の一族が王になるべきだろう? ミリアーツ君は皇后の座につかせる」 ザウローの言葉を聞いて、サーシャが顔を歪める。「お前たち……スライムと拘束だ」「はい!」「「あいっ」」 サーシャに答え、ベッドの下にいた三人が元気よく返事をした瞬間、ザウローの体は水色のスライムの中にいた。「なっ! くそ、何だこれは!」 スライムを取り囲むように上から白と青の紐がまるで結界のように絡みつき、実質上縛られた形になっている。それでも子どものかけた魔法だ。手間取ってはいたものの、拘束からは逃れていた。かえって刺激してしまったようで、こめかみに血管を浮き上がらせてザウローが怒りに肩を震わせている。「くそ、この紛い物どもが!」 標的とする矛先が子どもたちに向こうとしていた。青い炎がザウローの手に宿る。「アンタ……まさかアンタも青の一族なのか!」 サーシャが言うと、皆も目を見開く。「そうだ。だったらどうした!?」 ここまで熱狂的に青の一族を支持する理由が分かり、舌打ちした。そのまま自らが王になる事で復活させる気なのだ。その隣の座に自分を欲している。ザウローの魔法力が増していく。バチバチと音を立てて、体の周りに青い雷光をまとわり付かせていった。 ——このままじゃ、犠牲者が出る! レオンは咄嗟に魔法