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第5話

Author: 金木川
仁也と真白は病室で一晩中絡み合い、物音は明け方まで続く。

翌日、目が覚めたのは昼近くだ。

彼が手を伸ばして携帯を取ると、画面にはびっしりと着信履歴が表示されており、心が沈む。

側近に折り返すと、相手は即座に電話に出る。

「深沢社長!やっとお電話が!大変なことになりました!

森田氏が未明、一方的にすべての取引を打ち切ると発表しました」

「何だって?」

仁也がばっと起き上がり、傍らの真白が目を覚ます。

彼女は眠そうに不満をこぼす。

「仁也さん、もう少し寝ようよ、うるさいよ……」

しかし仁也はもう彼女の甘え声など聞こえていない。彼女を乱暴に押しのけ、顔色を曇らせる。

これまでの経験から、このような全面封鎖が何を意味するか、彼にはわかっている。

触れてはいけない相手を、敵に回した。

一夜にして自分の事業をここまで追い込める力を持つのは、森田家以外にいない。

携帯を握りしめ、内部情報を素早く確認する。

次々と目を覆うような知らせが表示される。

どれもこれも、深沢家が終わりを迎えることを告げている。

それらのニュースは毒を塗った針のように、彼の目を刺すように痛む。

真白はまだ何も知らない。

彼女は習慣的に仁也の胸に寄りかかり、唇をぼんやりと彼の頰にすり寄せる。

「仁也さん、病気なんだからちゃんと休まなきゃ。会社のことは気にしないで……」

その聞き慣れた声が、昨夜のことを仁也に思い出させる。

生きるか死ぬかの瀬戸際で、彼は遊びにふけっていたのだ。

恐怖と嫌悪が入り混じった怒りが、一気に噴き上がる。

彼はまとわりつく真白をぐいと押しのけ、その力はあまりにも強く、彼女はベッドから転げ落ちた。

「あっ」

真白が痛みで声を上げ、一瞬で覚醒し、驚いて彼を見つめる。

「仁也さん……どうして私を突き飛ばすの?」

仁也は彼女を一瞥もせず、素早く起き上がって服を着始める。

仁也の普段とは違う様子に、真白の胸に不安がわき上がる。

彼女は目が覚めた時、耳にした「埠頭」「口座」という単語を思い出し、すぐに重大な事態が起こったことを悟り、慌ててテーブルの上の携帯を取る。

開いた途端、いくつかのニュースが表示される。

【深沢家、複数の協力プロジェクトが中止に追い込まれる】

【森田家の怒りを買い、深沢氏は破産寸前】

彼女は内容を素早く読み、顔
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