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第30話

Autor: 林檎
柊馬が結婚式会場から運び出されると、洋子と莉奈が駆け寄ってきた。

洋子は、魂が抜けたようになっている柊馬を見て憤慨し、閉ざされた扉に向かって罵声を浴びせる。

「柚希ったら、一体何を考えてるの!炎真と柊馬が宿敵同士だって知りながらあんな男と結婚するなんて!わざとに違いないわ。どこまで腐りきった女なのかしら!」

莉奈は心の中で狂喜乱舞し、今すぐにでもこの場で祝いたい気持ちだった。

しかしそんなことはお首にも出さず、いじらしく柊馬の怪我のない方の腕にすがりつく。

「柊馬くん、落ち着いて……もうこうなっちゃったことは仕方ないんじゃないかな。お披露目会ももう始まってるし、たくさんの方が待ってるんだよ?今日が台無しになってしまったら、あの子が将来何を言われるか……

まずは戻って本来の目的を果たそう?他のことは、あとで考えればいいから」

そう言って、莉奈は柊馬を連れて行こうとした。

だが柊馬は莉奈の腕を振り払い、拒絶したのだった。

手を振り払われた莉奈は驚き、傷ついた顔で柊馬を見上げる。

柊馬はそんな彼女を無視し、虚ろな視線を彼女が抱いている子供へと向けた。

そこにはもうかつて
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