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浮かれの代償

last update Petsa ng paglalathala: 2025-10-16 16:17:39

 数日後。

 窓から差し込む光はやわらかく、鳥のさえずりも聞こえるのに、胸の奥は数日経ってもなぜか落ち着かなかった。

(……殿下と踊れたのに。夢にまで見た舞踏会だったのに……どうして、こんなにざわつくんだろう)

 洗面台で顔を洗い、鏡を覗き込む。

 映るのは、いつもより華やいでみてるはずの自分。

 けれど唇に浮かぶ笑みは、どこか引きつっていた。

「顔色が冴えないわね」

 背後から、落ち着いた声が響いた。

 振り向くと、アプリルが掃除道具を手にして立っていた。

「えっ……そんなことないよ」

 私は慌てて笑みを作ったけれども、頬が引きつったまま。

「舞踏会の日、随分と舞い上がっていたものね。浮かれるのは結構。でも、浮かれすぎれば足元を掬われるわ」

「そんな……! 殿下は、ちゃんと私を見てくださったのよ!」

 思わず強く言い返す。

 でもアプリルは微笑すら浮かべず、ただ視線を伏せた。

「”そう思いたい”のね」

 アプリルのその一言が胸に突き刺さる。

 言い返したくても、言葉が出ない。

(違う……私はヒロインだから……殿下はきっと……!)

 心の奥で必死に自分を励ましながら、私は鞄を抱え直し
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