FAZER LOGIN午後の授業なんて殆どまともに聞いてなかった。
ただダラダラとノートを書き写していっただけ。授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。
俺はそれと同時にカバンを持ち教室を後にした。
あいつのいる場所に長く居たくなかったから。俺は足早に階段を下り下駄箱で靴を履き替えると急いでバス停に向かった。
この時間なら丁度来るのだ。俺はそれに乗り込むと小さく息を吐いた……。流れていく景色。この景色でさえ今の俺には色褪せて見える。二人を失くしたら俺はきっと……
きっと……
闇に飲まれていくんだろな……
バスを下り家に向かって歩いていく。誰もいない家。
もう誰も来なくなるんだね。俺は鍵を開け家の中に入る。
し-んと静まり返る室内。
あの頃に逆戻りす公園を出てすぐ俺の携帯が鳴った。相手は渡だ。「なんか用かよ?」俺は溜め息混じりに聞く。『暇だろ? 今から来いよ。あ…これ命令だから』 渡はそれだけ言って一方的に切った。 俺は溜め息をつき行き先を変更した。 俺は目的の場所に着き扉を開けると異様な光景が広がっていた。 いわゆるドラッグパーティ。薬でみんながハイになって騒いでる。「よう。マジで来たな。お前もこれ飲めよ」 渡がそう言って差し出したのは黒と白のカプセル。 「なにこれ?」 俺はそれを受け取り聞いて見る。 「合成ドラッグ『ダークエンジェル』俺たちが改良に改良を重ねたやつだ」 あぁ。やっぱりね。俺にドラッグを初めて教えたのがこの男だ。 俺の場合は身体が拒絶してドラッグを受け付けなかったが…それは今でも同じだ。「悪いけど俺には飲めねぇよ」 そう告げる。 「んだよ。あの頃のままかよ。それじゃぁ違うことしてもらおうかなぁ~」 なんていって渡は俺の腕を掴むとドラッグでハイになってる連中の所に俺を連れて行き 「好きなように犯しちゃって。こいつ慣れてるから。そこら辺の女よりいい身体してるぜ」 ぶん投げる。やっぱりね。こいつにとって俺はいつまで経っても唯の道具にしかないんだ。「へぇ~。上玉じゃぁ~ん」 「楽しませてもらおうぜ」なんて言いながら幾つもの手が俺に伸びて来る。 床に押さえ込まれ衣服は剥ぎ取られていく。「なぁなぁ俺一番!」 何とか言いながら俺の中に勢いよく突っ込んでくる。 「…っ…」 いくら慣れてるとはいえいきなりの行為に冷や汗が浮かぶ。 「すっげぇ~。こいつ最高じゃん!」 なんて言いながら動き始める。 気がつけばそこにいるのは男だけじゃない。女もだ。 「じゃぁこっちは私に頂戴」 なんて言いながら俺の上に跨り俺のものを自らの中に入れていく。 「…ん…ぁ…この子最高」 なんて言って動き始める。ドラッガー達の宴が今始まった。 飽きることなく続いたドラッガー達の行為。薬が切れ眠った頃を見計らい俺は自分の服を纏いその場所を後にした。 気だるい身体で家に帰りシャワーを浴び制服に着替えキッチンに行き朝食を作り出して手が止まった。急に襲い来る吐き気。俺は急いでトイレに駆け込んだ。 「…っ…うっ…げぇ…」 吐くものなんかないのに吐き気だけが起こる。
午後の授業なんて殆どまともに聞いてなかった。ただダラダラとノートを書き写していっただけ。授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。俺はそれと同時にカバンを持ち教室を後にした。あいつのいる場所に長く居たくなかったから。俺は足早に階段を下り下駄箱で靴を履き替えると急いでバス停に向かった。この時間なら丁度来るのだ。俺はそれに乗り込むと小さく息を吐いた……。流れていく景色。この景色でさえ今の俺には色褪せて見える。二人を失くしたら俺はきっと……きっと……闇に飲まれていくんだろな……バスを下り家に向かって歩いていく。誰もいない家。もう誰も来なくなるんだね。俺は鍵を開け家の中に入る。し-んと静まり返る室内。あの頃に逆戻りするんだな。誰もいないあの頃に……たった一人で過ごすあの頃に……一人寂しいあの頃に……でもそれは俺が望んだこと。みんなを守るためなら俺は……俺は孤独を選ぶよ。喜んで孤独の中に身を置くよ。皆が守れるのなら……。皆大好きだから……だから一人に戻ろう……いつもの時間。俺はZEAのメンバーが集まる溜まり場に来ていた。「蒼華。話ってなんだよ?」俺が来たことに気付いた翔太が声を掛けてくる。俺は小さく息を吐き「今日でお別れだ。もうZEAに護ってもらう必要はない」はっきりと言い切る。「なっ」「ちょ…」「何で」メンバーからそんな声が
俺の風邪も何とか治り学校に行くようになったらクラスのみんならか熱い抱擁が待っていた。「織田~!お前最高!」「やっぱただもんじゃねぇ~!」なんて言われる。「あ~そう。ってことは?」皆からの抱擁を逃げつつ自分の席に着こうとして後ろを見て気付く。そこには優勝の文字。デカデカと書いてあった。A組優勝!ってね。クラス対抗だから1年から3年までの結果もプラスされるのだが……どんだけ強いのA組って感じ?まぁ俺は途中でぶっ倒れたからどうなったのかなんて知らないけどさぁ。拓ちゃんにも聞かなかったしね。まぁもともと俺こういうのって気にしないから。「ふぁぁ…ねむ…」欠伸を一つついて自分の席に座り早速に寝る体勢に入れば「そういえば今日転校生が来るらしいぞ?」なんて言葉が耳に入る。時期外れの転校生ねぇ~。まぁ俺には関係ないね。そう思ってたはずなのに……俺には関係ないはずだったのに……教室がざわつく中HRが始まり吉田がやってきた。「お前ら元気だなぁ~。まぁいい。転校生の佐久間渡だ。仲良くしてやってくれよ。」吉田の言葉に驚き顔を上げ問題の転校生を見てさらに驚いた。昔の男。よりによってあいつが……あいつが転校してくるなんて……俺は小さく息を吐き、また寝る体勢に戻った。関わらなきゃいいだけのこと……あいつの事だ俺のことなんて忘れてるはずだから……。俺は寝る体勢のまま、耳だけは吉田の話を聞いていた。まぁ特に変わったことはないか……なんて思ってるうちにHRも終わりその
「…ん…」 ひんやりとした感触に気付き目を覚ましたら 「悪い、起こしたか?」 拓ちゃんが少し困った顔で聞いてきた。 「…今…何時?…」 俺は聞いてみる。 「3時を回ったところだ」 拓ちゃんは時間を教えてくれた。俺、あのまま寝ちゃったんだ。 「ちゃんと寝てる?」 拓ちゃんに聞いてみる。 「大丈夫だ。寝てるから。ほら…お前ももう少し寝ろ」 拓ちゃんはそう言って俺の頭を撫でる。 これって気持ちいんだよね。 「ん…おやすみ…」 俺はそう呟く。 「あぁ。おやすみ」 拓ちゃんは俺がまた寝付くまで頭を撫でててくれた。 「…ん…んん…」 朝、目が覚めた俺は思いっきり背伸びをした。 昨日と違って身体が軽~い!「起きたのか。大丈夫…そうだな」 拓ちゃんが俺を見ていう。 「ん。熱が下がれば後は早いから…」 俺はそう答える。 いつもそう。熱さえ下がれば咳とかなんて後はすぐに治るんだ。「でも今日1日は外出禁止。大人しく寝てること」 なんて拓ちゃんに念押しされちゃいました。 「は~い。わかりました~」 俺は素直に返事をする。 拓ちゃんは俺を見て笑うと制服に着替え 「もし自分で歩けるなら冷蔵庫の中にヨーグルトがあるから食べられそうならそれ食べて薬飲めよ?」 そう説明してくれる。 「ん。わかった」 俺はとりあえず返事をしておく。拓ちゃんは着替えが終わると部屋を出て行った。戻ってきた時には昨日と同じ土鍋を持ってきて 「朝ごはん。これもちゃんと食べるように」 そう言って机にトレーを置くと俺の身体を起こす。 俺は身体を起こし座り 「時間は?大丈夫?」 聞いてみる。拓ちゃんは俺の膝の上にトレーを置き 「大丈夫だ。いいから食べな」 そう答える。俺は両手を合わせ 「いただきま~す!」 そう言ってお粥を食べ始めた。ん~
倒れてから俺の記憶はぷっつり途絶えた。 で…ガンガンする頭に唸りながら目を覚ましたらそこは見知らぬ場所。はて?ここはどこでしょう?「…っ…ゴホゴホッ…」 あ~もう~…最悪じゃん俺…。もしかして誰かに拉致られた? 俺を拉致しても誰も悲しまないけど。 元々親に捨てられたようなもんだし。「う~…ここどこだよ…っ…ゴホゴホッ…」 あ~声が完全に嗄れてま~す。誰かの部屋なんだろうけど誰の部屋? ガチャッ ここの住人さん? う~よく見えない~! 熱が出ると俺、動けなくなるのよね…。 だから頭を動かすのさえ辛いのよ…「起きてたのか」 うにゃ!この声は!「…っ…拓ちゃん?…」 ってことはもしかしてもしかすると? ここは拓ちゃんの部屋ですか?「あ~あ。完全に声が嗄れてるな。だから無理するなって言ったのに…。ちょっと頭動かすぞ」 拓ちゃんはそう言って俺の頭を持ち上げ氷枕を取り替えてくれた。 う~ん冷たくて気持ちがいい~「…ここ…どこ?…」 俺は一先ず聞いてみる。拓ちゃんはベッドの側に椅子を持ってきて座ると「ここは俺の住んでるアパート。お前の家よりこっちのが都合がいいからな。それにあの家に一人でおいておけないしな」 そう説明してくれる。ん~でも一人でも平気なんだけどなぁ~。 今までそうだったから。「ただの風邪だから2、3日で治るそうだ。薬もあるからちゃんと飲めよ?」 う~ん、さすが拓ちゃん。しっかりしてます!「ん~…ごめん…迷惑かけちゃったね…」 俺がそれを口にした途端に拓ちゃんがペチッて軽く額を叩いて来た。 「馬鹿。こんなの迷惑のうちに入るか。とにかくお前は早く治すこと!」 ありゃ。怒られちゃった。「…ん…わかった…でも…拓ちゃんは?…大丈夫??…寝る場所とか…」 俺が拓ちゃんのベッド占領してるわけだし…「だからそういうことは気にしなくていいんだ。お前は何も考えずに大人しく寝てろ。わかったか?」 ありゃりゃ。また怒られちゃった。「…ん…わかった…っ…ゴホゴホ…」 はぁ~。完全に風邪ですねぇ~俺。 「蒼樹。口開けてみろ」 なんて言われるから素直にあーんって口を開けたら飴がコロンって入ってきた。「のど飴。お粥は食べられるか? 薬を飲まなきゃいけないんだけど」 拓ちゃんはそう聞いてくる。 「…ん…少し
「顔色が悪い」 急にそんなことを言われ顔を上げると拓ちゃんと目が合った。 「へ? そう? 」 俺は記録係の方に集中してて自分の体調の変化なんて気にもしてなかったのさ。 拓ちゃんの手が俺の額に当てられる。 「お前。これ熱あるぞ?」 はっきり言われちゃいました。ありゃ、ばれちゃった。 さっきからだるいなぁ~とは思ってたんだけどなぁ~。 「大丈夫だよ。これぐらいなら平気で~す。ほいじゃあ最後の種目に行ってきま~す」 俺はその場から逃げるように集合場所に向かった。 「蒼樹、こっち」 俺を見つけた翔ちゃんが呼ぶ。俺はそっちに行き 「ありがとう。…っ…ゴホッゴホッ…」 あ~完全にやばいかも…。 「ちょ…お前、本当に大丈夫かよ? ってあちぃ…お前これ熱あるじゃん…」 翔ちゃんが俺の額を触り言う。 「ん~、そう? これで最後だから大丈夫だよ。後は記録係やってるだけだしね」 俺はそう答えた。翔太は溜め息をつき 「棄権したほうがいいんじゃねぇの?」 言ってくる。俺は咳を我慢しながら 「大丈夫。これで俺の役目は終わりでしょ? …ゴホッ…翔ちゃんこれ以上は禁句。みんなには内緒よ」 そう告げる。クラスのみんなには内緒にしとかないとね。無理してたのばれたら何言われることやら…。 「はいはい。わかりました」 翔ちゃんは渋々了解してくれた。 まぁ、翔ちゃんの気持ちはわかるけどさ。 でもさ、みんなが俺に期待してるからさ。頑張らなきゃね。「移動しますねぇ~」 実行委員の子がそう誘導し始める。 ん。流石にちょっと辛いかも…。 まぁ走れないわけじゃないからいいか…。 ラスト1000mこれさえ終えちゃえばいいからさ。 頑張らなきゃなぁ。「よ~い」パーンッ! 一斉にみんながスタートしていく。俺と翔太はというとダラダラ~。 はじめはねぇ飛ばさないのよ。 いつもダラダラ走ってるのさ。 だってグラウンド5周よ? 真面目に走りませ~ん。でもねちゃんと1番走者の目の届く所に入るのよん。 いつでも抜かせれますよ? 状態です。「お前マジで大丈夫か?」 走りながら翔ちゃんが聞いてくる。 「ん~。多分大丈夫」 俺はそう答える。ほんとはちょっときつくなってきたかも…。熱のせいだよね。 「こら~織田~苗代~真面目に走れ~!」 「お前ら~真面
結局、まともに授業なんか受けないまま、また授業の終わりを告げる音が響いた。やっぱり先生はさっさと出ていく。こんなもんだけどね。「蒼樹、飯食いに行ってくるけど大丈夫か?」 翔太が振り返り訊いてくる。俺が戻ってくるって思わなかったんだろうね。 「ん、大丈夫。行ってきていいよ」 小さく笑って答えれば 「さっきは悪かったな。じゃぁ、いってくる」 俺の頭を一撫でして他のやつらと教室を出ていった。さて、俺はどうしますかね…とりあえず立ち上がり財布の中から小銭を出して教室を出た。「うげ!お茶が売り切れ…。まぁいいか、コーヒーにしよ」 自動販売機の前に来てお茶を買おうとしたら売り切れのラ
side拓真夜の公園で一人でいる蒼華に声をかけたあの日から俺は大きな罪を背負った。それは決して消すことのできぬ罪。タブーを犯した俺が決して逃げることのできぬ罪。それでいいと思った。ずっと見続けてきた蒼華の崩壊の姿を…あの姿をもう見たくなくて俺のこの手で止めることができたのならと思い続けて…俺はあの日、大罪を背負う決心をした。蒼華と接触をすればZEAに俺の情報が行くことはわかっていた。だからあえて隠すことはしなかった。ZEAの頭である苗代には俺の気持ちは既に伝えてあったから…。まだ俺がGoldWolfの頭であったあの時に俺は苗代に頭を下げてまで蒼華の…織田蒼樹のすべてを知りたか
side翔太「はぁ」 蒼樹が教室を出ていって一人溜め息をつく。なんか色々と問題があるんだが、あいつ自身が身動きが取れねぇ状態にある以上、俺はどうしようもない。金城はお前のこと全部知ってんだぜ?この言葉があいつに告げられたら…あいつがその言葉を聞いたら…あいつは少しは楽になるんだろうか?蒼樹がサボるために校内を彷徨い出したのをいいことに、俺は席を立ち隣のクラスへと向かった。特Aクラスの中を覗き 「なぁ、金城いるか?」 扉の近くにいたやつに声をかけてみる。 「金城くん?あぁ、いるよ。金城くん、お呼びだよ」 そいつはすぐに金城を探し出し呼んでくれる。その声にザワッと室内が騒がしく
結局あの後、色んな書類に目を通して俺の率直な意見を出した。それでいいのかよぉとか思いつつ…。でもまぁ引き受けたものは仕方ないよね?で、俺は結局、寝たままの状態で生徒会の会議に参加したんだ。「動けるか?」 教室から俺のカバンも一緒に持って戻ってきた拓ちゃんが聞いてくる。 「ん、大丈夫」 ググッと背伸びをして答える。 「じゃぁ帰るぞ」 なんて言ってくるから俺はそれに頷き立ち上がる。 「おわぁ」 立ち上がった瞬間グラッとふらつき倒れそうになる。けれど倒れることなく俺は拓ちゃんの腕の中。 「本当に大丈夫か?」 拓ちゃんの眉間に皺が寄る。 「ん、ちょっとふらついただけだから