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第2話

Penulis: 化かし狐
私たちはそれで、大喧嘩をした。

でも、すぐに仲直り。

それからは、くっついたり、はなれたりのくりかえし。

いつからか、慎也のまわりにはいろんな女の子の影がちらつくようになった。

とくに、彼の秘書。

私たちが喧嘩するたび、慎也は秘書にいやしてもらってたみたい。

そしてその度彼は、「俺を傷つけたのは、お前だろ?それで俺が誰かに話を聞いてもらいたくなるのも当然じゃないか」と言い訳をするのだ。

でも、毎回私たちがよりを戻すと、慎也もあっさり秘書を変えるのだ。

実際、今まで彼が何人の秘書を変えてきたか、私も覚えていないくらいだった。

そんな毎日をくりかえすうちに、ひとつだけ、ひっそりと変わったことがある。

それは――

今までの言い訳が「今はお前と結婚できない」から「お前とは結婚できない」に変わったこと。

「俺は藤堂家の人間だ。いずれは政略結婚することになるだろう。だから、お前とは結婚できない」

このことばをはじめて聞いたのは、二ヶ月まえのこと。

このまえ別れた、ちょうどその日だった。

慎也は、いつものことだと本気にしてなかった。

どうせ、私たちはいつもよりを戻すから。

でも、こんどの私は本気だった。

だけど、慎也は全く信じていないようだった。

「詩織、お前が浮気したってこと?」

彼はそのこと自体がありえないと思っていたのか、思わず吹き出して笑ってしまったのだ。

それは昔から、私は慎也以外の男性と親しくするなんてなかったからだろう。

たとえ、ここ何年か、私たちが別れたりより戻したりを繰り返していたとしても、彼の女性との噂が絶えずにいたとしても、私はいつだって、彼から離れることはなかった。

彼がふりむけば、いつだって私とよりを戻せた。

木村詩織(きむら しおり)は、いつまでも慎也を待っている。

そうやって、彼はそれが当たり前のことかのように信じてやまなかった。

私は慎也の目をみて、まじめな顔で言った。「もう別れたんだから、浮気じゃないよ」

「ふーん。わざと怒らせようとしてる?やきもちをやかせたいの?それとも、こんなこと言えば俺が折れるとでも思った?」

彼はスマホを取りだして、ちょこちょこっと何かを打ちこんだ。

「病院の予約をもうおさえてあるから。明日の朝九時、運転手を迎えにむかわせるよ」

そう言い捨てると、慎也はくるりと背をむけた。有無を言わさないという態度だった。

「慎也!」私は後ろから彼を呼びとめる。「ほんとうに、あなたの子じゃないの。うそをつく理由がないでしょ」

「ふーん」慎也はまったく気にしてない様子で聞き返してきた。「俺の子じゃないなら、誰の子だよ?」

私は口を開きかけたけど、言葉が出てこなかった。

まるで私の心をみすかしたみたいに、慎也はにやっと笑って、また歩きだした。

私はため息をついた。

そして、ほんとのこと言ったら、きっと耐えられないのは彼の方だろうなと密かに思った。

普通なら失恋したら、みんなクラブとかでやけ酒して、ついでに新しい出会いでもさがすんだろうな。

だが私はそう思っていなかった。

だって、クラブの出会いなんて、たいていろくなもんじゃないから。

私は会社を数日休んで、結婚相談所に行って、いちばん高い特別プランに申しこんだ。

お金をかけただけのことはあった。

相談所の人は、すごく積極的だった。

次の日にはもう、ハイスペックな男性をひとり紹介してくれた。

なんでも、上場企業の創業者らしくて、収入もすごいんだとか。

そしてプロフィールには、こう書いてあった。年齢28歳、身長188センチ、体重75キロ……

私はそれを見て黙々と、ある有名モデルのプロフィールを検索してみた。

わっ。

なんと、そのモデルとほとんどおなじ体型じゃないの。

それを確認すると、私はすぐにその結婚相談所に断りの連絡を入れた。

そして、ネットをひらいて検索した。

【結婚相談所詐欺返金】

【悪徳相談所訴える方法】

【ロマンス詐欺にひっかかったら】

すぐに相談所の担当者から電話がかかってきて、必死に私をひきとめてきた。

「木村さん、この方は本当にまじめな方なんです。

どうぞご心配なく。プロフィールはすべて本当です。詐欺なんかじゃありませんから。

名前はまだ言えませんが、お会いすればきっと納得いただけます。すぐに身元がわかる方ですので」
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