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第5話

Auteur: 果てしない道
「あんたの婚約者だと?笑わせないで!あんたごときが私と張り合おうなんて百年早いのよ!さっさと消え失せたら!」

紫苑が突然腕を振り上げて、玲華の頬を打とうとした。個室の空気が一気に張り詰める。だが玲華も負けてはいない。迷いなく平手でやり返した。

騒ぎを聞きつけた店員が駆け込んで、紫苑はすぐに取り押さえられる。俺は玲華の頬の赤みを見てから、冷たい視線を紫苑へ向けた。

「何のつもりだ、紫苑?お前が玲華を嫌っていようが、俺まで同じように嫌う理由にはならない。

俺と結婚したくなかったんだろ?望み通りになったんだから、せいせいしたはずだ。これで心置きなく悠人と一緒にいられるな」

紫苑は唇を噛み締めていた。いつもなら他人を見下している彼女が、今は屈辱に顔を歪めている。

部屋はすっかり荒らされてしまったので、料亭の支配人が別の個室を用意してくれた。紫苑と和子を除いて、皆この縁談に大満足だ。

玲華は空港からそのまま駆けつけたらしく、今はこちらに住む場所がない。だから、俺の家に住まわせることにした。

「ここ、陸と紫苑が暮らしてた家?」

玲華は玄関の前で立ち止まって、中に入るのをためらって
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