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お茶会

Author: チビ
last update publish date: 2026-10-06 23:50:33

屋敷に戻ると使用人達が集まって「おかえりなさいお嬢様」と声を揃えて言ってくれた。

新しい父のキンブリーと義兄のギルバートも出迎えてくれた。

「ただいま」キリアは全員を見渡し元気良く手を振った。

新しい使用人が増えている。

1年前とは違い屋敷は綺麗で、壁には絵が飾られている。

「キリアのおかげで伯爵家として恥ずかしくない屋敷になった。専属の侍女もいるから」とギムレットがキリアの頭を撫でる。

ギムレットとイリス、キンブリーとギルバートとキリアで夕食を食べた。

久々の屋敷での食事で豪華な夕食だった。

ただ、食事は前世の方が遥かに美味しく、時々前世の食事が恋しくなる。

ギムレットが1週間後に辺境地に行くというのでスクロールを渡して着いたら開くように伝えた。

行ったことのない場所でもスクロールがあればテレポートでき、行ったことのある場所にはスクロールなしでも行ける。

馬車で移動しなくてもすむのだ。

ギムレットにその事を伝え忘れないように念押しした。

屋敷では魔術師の塔に行く以外でポーションを作ったりした。

イリスから刺繍を習い、ギルバートとお茶したり、王宮からきた騎士にギルバートと共に剣を習った。

ギルバートと共に初めて王宮の子供達のお茶会にも参加した。

キリアは特別魔術師として名前が知られていて、子供のお茶会だと保護者も参加する為治療したことのある者もいた。

保護者達から仲良くする様に言われてるのだろう。

キリアは参加した子供達に囲まれ質問攻めにあう。

自己紹介も無しに話しかけられ、腕やドレスを引っ張られ、揉みくちゃにされた。

ハミルトン公爵家の御子息が見兼ねて声をかけてくれた。

ギルバートとイリスは第2王子に呼ばれ離れていた為キリアが揉みくちゃにされているのに気づかなかった。

髪はボサボサになり、ドレスもよれてしまった。

ハミルトン家の御子息が苦笑いしながら「大丈夫かい?」と声をかけた。

公子がキリアの側にいる為他の子供達は近づけない。

所々から女子の公子の賛辞が聴こえる。

「あ〜大丈夫ですよ!」とポケットからキリアが作った魔道具を取り出す。

ボールペンの半分の長さで先にボタンがついたそれはクリーンシャワーと名付けた身だしなみ用の魔道具だ。

ボタンを押すと身体はシャワーを浴びて髪が乾いた状態になり、服は修復作用もある為新品のようになる。

仄かにスズランの匂いがする様になっていてキリアのお気に入りでもある。

瞬時に身綺麗になり、ドレスも新品になった。

唯一の難点は化粧がとれ、髪がセットする前になってしまうことだ。

キリアは魔法で髪を先程のようにセットし、リボンをつけた。

その様子を見た公子達が驚き言葉を失う。

「流石特別魔術師だ」公子が我に返りキリアに賛辞を送る。

「レイモンド・ハミルトン8歳だ。仲良くして欲しい」

「キリア・アマリリスです。公子様にそう言って頂けて光栄です。6歳です」子供らしからん挨拶を終え魔法の話しで盛り上がる。

ハミルトン家は魔術師の家系で、王家誕生の時から公爵家であり、由緒正しい家柄だ。

現公爵は魔導騎士団の団長で、炎の剣士の二つ名を持つ。

魔法も剣も一流だ。

ハミルトン公爵は団の治療でお会いしたことがある。

細マッチョで、綺麗なお顔の背が高い御仁だ。

公子はハミルトン公爵に似て綺麗な顔をしてる。

周りの令嬢達が騒ぐのも無理はない。

レイモンドにエスコートされ、近くのテーブルに着くと紅茶と数種のケーキが知らない使用人によってセットされた。

(公爵家の使用人なの?)

内心初めての子供のお茶会で勝手が解らない。

これだけの規模の大きいお茶会なら高位貴族なら自分の使用人を連れてきても可笑しくない。

変なもの混ぜられないように配慮してるのかも。

と勝手に納得し入れて貰った紅茶に何も混ざってないのを鑑定魔法で確認し、口をつけた。

「美味しい」ぶどうの香りと風味がフワッと広がり、甘くてさっぱりとしている。

「でしょ!公爵家の領地産なんだ。公爵家の茶葉を今回使って貰ったんだ。うちの茶葉だから紅茶を入れるのもうちの使用人なんだ。1番美味しく淹れられる。それにこれはちょっとアレンジを加えたものだよ。姉が女の子はこっちが好きだからいい子がいたらこっちを飲ませなさいってアドバイスを貰ったから試してみた」

レイモンドの言葉に頷き

「レイモンド様のお姉様の言う通りだわ。私初めて紅茶が美味しいと思ったもの」にこやかに微笑み賛辞を送る。

「アマリリス家に贈らせるよ」レイモンドが笑顔で言う。

「ありがとうございます。私が贈れる物はポーションしかないですけど・・・。」と返すと、苦い顔をして「ポーションは飲みにくいよね!」と言い出した。

「剣の稽古中に良く怪我するんだけどその度に飲むんだ。草の匂いに草の味で、軽傷の時は飲みたくないから怪我したことを黙ってるんだ」ポーションの話しをする間眉間に皺を寄せる。その姿が可笑しくフフっと笑ってしまう。

「リンゴ、ミカン、バナナ、ぶどうにライチ味がありますよ!」

キリアが伝えるとキョトンとした顔になった。

「私が作るポーションの味です。贈りますので試して下さい」とキリアが言う。

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