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第712話

Penulis: 桜夏
理恵はその言葉を聞き、唇を動かしたものの、結局何も口にしなかった。

兄の言うことは事実だったからだ。雅人のような人物となれば、取り入ろうとする人間は数え切れないほどいる。

しかし、それは理恵にとってはどうでもよいことだった。彼女はただ、美月と顔を合わせたくなかった。気分が台無しになるのを避けたかっただけなのだ。

何しろ、今や相手は橘家のお嬢様だ。柚木家と橘家はすでにプロジェクトで提携関係にあり、彼女を罵ることさえ「立場上」慎まなければならなかった。

ただひたすらに腹立たしく、鬱憤が胸の内に渦巻いていた。前回、彼女に一杯食わされた件の仕返しも、まだできていないというのに。

美月のあの得意げな表情を見ていると、世の中も変わったものだとつくづく思わされる。どんな見せかけの人間でも表舞台に立てる時代になったのだ。

主賓の到着で、パーティーは正式に幕を開けた。

雅人は美月を伴って人々の中心に立ち、彼女を妹として紹介していく。美月は出席者一人ひとりに丁寧に挨拶を交わしていった。

「橘社長は、お若くしてこれほどの偉業を成し遂げられるとは、我々の模範ですな」

「まさか生涯に橘社長とお
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中村 由美
ずっと他人になりすまして生きてて、虚しくならないのか?他の小説にもあるが、理解出来なさすぎる。
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