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第760話

Auteur: 桜夏
雅人はずっと自分を騙していた。美月は「そこまで悪い人間ではない」「少し考えが極端なだけだ」と。

だが今は違う。雅人は両手を固く握りしめ、目を閉じて深呼吸をした。再び目を開けた時、その瞳には完全な失望と氷のような冷たさだけが宿っていた。

オフィスは静まり返り、不気味なほどだった。

傍らで、アシスタントは社長の暗く沈んだ顔色を見て、息を殺していた。

すべてが最悪の方向へ進んでいる。警察も新井家も、犯人を追っている最中なのだ。

「斎藤剛のIPを特定しろ。そして身柄を確保だ」

雅人は冷たい声で命じた。

アシスタントは承知し、尋ねた。「警察には……?」

言葉は途切れたが、雅人はその意図を汲み取り、はっきりと言った。

「まだだ。捕らえた後で、うちの人間が偶然見つけたと報告させろ」

アシスタントは頷き、実行に移すために部屋を出た。

オフィスの中。雅人はパソコンの画面を閉じ、しばらく躊躇った後、この件を父に伝えることにした。

これ以上隠し通すことも、美月を甘やかすことも、もはや不可能だ。

前回、透子を傷つけようとした時が、彼女に対する最後の見逃しだった。だが、彼女はますます底
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Commentaires (2)
goodnovel comment avatar
kotakeimama
なんか、すごくムカついて来たΣ(-᷅_-᷄๑) 美月ーーー...︎
goodnovel comment avatar
にくきゅう
え?そうなるんですか? 美月の最近のお金の動きとかもっと思い出して、雅人 期待を裏切らないでー
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