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第814話

Penulis: 桜夏
「仮にタマがゴミ出しに降りてきたところで、外の警備がアレだぞ。中はもっとヤバい。そんな中でどうやって堂々と攫うってんだ?」

その冷静な分析を聞いて、仲間はもう何も言わなかった。マンションの敷地内に軽々しく足を踏み入れれば、下手をすれば瞬く間に包囲されるだろう。

「……今夜、ターゲットが出てこないなら、明日の朝だ。出勤する時の、車への乗り降りの一瞬を狙う」運転席の男は、すでに次の手を考えていた。

車はマンションの外で息を殺し、機会を窺っていた。

今夜はもう無理だろうと諦めかけていた、その時だった。七時半になった頃、ターゲットの女がマンションから出てくるのを、男は発見した。

「おい、桐谷(きりたに)に準備させろ!行動開始だ!」

その頃、マンションの前に広がる遊歩道では。

透子が出てきた。先日会った、雅人のアシスタントが「公正証書にしたためた書類の控えをお渡ししたい」と連絡してきたからだ。

アシスタントはクリアファイルを一つ手渡しながら、事務的な口調で言った。「如月さん、こちらの公正証書は厳格な法的効力を持ちます。社長も署名しておりますので、国外にいても有効です」

透子はそれを受け取って開いた。

空はすでに薄暗く、彼女は街灯の光を頼りにざっと内容に目を通す。

だが、その表情に安心した様子はない。橘家のやることは、いつも抜かりない。しかし現に、自分を轢こうとした犯人は野放しのままだ。

透子がファイルを閉じると、アシスタントは彼女を――いや、彼女の髪をじっと見つめていた。一瞬の隙をついて、一筋、抜き取るつもりだった。

しかし、彼が僅かに重心を前に移した、その時。目の前の女性が、静かに、しかし刃物のように鋭い言葉を投げかけてきた。

「斎藤剛が失踪した件、あなたたちがやったの?」

アシスタントは一瞬、心臓が喉までせり上がるのを感じたが、表情には微塵も動揺を見せず、あくまで穏やかな笑みを浮かべて首を横に振った。

「当初の拉致事件で、美月様が参考人として事情聴取を受けました。我々への疑いを晴らすためにも、私も警察の捜査状況にはずっと注目しておりました。

犯人が捕まっていないことは誠に残念ですが、我々が捜査に干渉したという事実は一切ございません。それに、これはあくまで一時的な結論です。

警察は引き続き追跡捜査を行うでしょうし、あるいは、明日にも犯人を
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Komen (7)
goodnovel comment avatar
あすか
早速の続きありがとうございます!! 面白くて本当に最後まで一気に読みたいです。
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末吉喜恵子
続きはいつ読めるのでしょうか。最後まで一気に読んでしまいたいです。
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child1028believe
殺人がボディーガードに阻まれて透子は無事。 エンジェル資金の行き先がバレて美月絶体絶命。美月の嘘芝居も雅人にはもう通用せず。 そして透子のDNA鑑定も無事完了ってなれば最高!
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