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第1039話

Author: 小春日和
幸江は真顔で言った。「実のところ、佐藤さんは港城のゴシップなんてまったく目を通していないのよ」

「……」

真奈は何か複雑な事情でもあるのかと思っていたが、単に気にも留めていなかっただけだと知って拍子抜けした。

「あなた知らないでしょうけど、この件、港城ではすっかり噂になってて、海城でも知ってる人がいるくらいなの。でも佐藤さんは普段ほとんど外に出ないし、ニュースなんて全然見ないのよ。佐藤家は情報を仕入れるのが得意だけど、ご本人はそういうのに頭を使うのが面倒でね。そんなゴシップ、最初から記憶に残ってないの。ところが、どういうわけか話がどんどん大きくなっていったのよ」

幸江は思わず舌を巻き、続けた。「たしか数年前のことだったわ。美桜が海城に来たの。ほんの二日くらいの滞在だったけど、そのときに佐藤さんを訪ねてきたのよ。二人はちょっとした挨拶を交わしただけ。晩餐会のような場で『こんばんは』『お元気そうで』みたいな当たり障りのない会話をしただけなのに、記者に見つかってしまったの。その後、尾ひれがついて二人は付き合ってたなんて話になった。でも実際のところ、佐藤さん本人は自分のスキャンダルが出
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良香
この拉致事件に実は真奈ちゃんが絡んでいたりして。幼い子の記憶を閉じ込めたかもしれないし。それなら茂さん、ずーーーーーーっと真奈ちゃんの事好きだったらすごいね。
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