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第1411話

Author: 小春日和
夜に紛れ、人影も消えた頃、福本陽子はスーツケースを手に佐藤邸からこっそりと抜け出した。

伊藤が福本陽子を空港へ送らせようとした時、福本陽子の部屋には誰もおらず、仕方なく真奈の部屋に引き返した。

福本陽子がいなくなったと聞いた真奈は眉をひそめ、「監視カメラは確認した?」と尋ねた。

幸江が答えた。「1時間前、自分でスーツケースを引いて逃げ出したわ」

伊藤が言った。「あの福本家のお嬢様ときたら、少しは大人しくしていられないのか。このタイミングで海城に戻るなんて、まったく面倒をかけやがって!」

真奈はその言葉を聞いても特に心配そうな様子もなく、「航空券はキャンセルしましょう。どうせ福本陽子がどこに行こうと、危険にさらされることはないわ」と言った。

幸江が不思議そうに聞いた。「どうして?」

「彼女は福本家のお嬢様で、普通の人は手出しできないわ。それに福本信広の実の妹なのだから、冬城彦も福本陽子に危害を加えるはずがない。好きにさせておきましょう。ただ、後をつけて、福本信広の元に無事戻れるようにすればいいわ」

幸江はため息をつき、「結局私たちが福本陽子の尻拭いをしなきゃいけないのね」
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