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第581話

Author: 小春日和
真奈がそこまで言い切ると、朝霧は唇を噛みしめ、ためらいがちに口を開いた。「わ、私……あるディレクターからもらったチャンスで……」

真奈は眉をひそめ、ぴしゃりと言った。「あなた、まだ佐藤プロの練習生でしょ。会社に黙ってディレクターと会うなんて、契約違反よ」

「ただ、芸能界で生き残りたかっただけなの……本当にデビューしたくて……そのディレクターが、立花グループの晩餐会にチャンスがあるって言って……名刺もくれたの。彼の紹介って……でも、こんな場所だなんて、知らなかった……」

朝霧には、大人の世界の裏側なんてわかるはずもなかった。立花グループの晩餐会が、企業家たちが欲望のままに獲物を物色する場だなんて、想像もつかなかったのだ。

真奈はさらに問い詰める。「どのディレクター?」

「前に会社がやり取りしてた番組のディレクター……私のことを将来有望って言って、連絡先を交換してくれたの。もう、どうしていいかわからなくて……」

「そんな見え透いた手口に騙されて、本気で信じたの?」朝霧の愚かさに、真奈の声には呆れと怒りが滲んでいた。「そのディレクター、なぜ自分は来ないであなたに名刺を持たせて行か
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Mga Comments (1)
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良香
結局差し出されてる 笑 馬鹿な子。どうにか逃げ出す算段を探してまずこの場を離れて、佐藤プロに相談する、が助かる道だと思うがな。 真奈ちゃん入れ替わってるよね?聞き慣れない声なら。
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