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第716話

Author: 小春日和
瞬く間に、大企業の経営者、不動産王、そして名だたる芸能人たちが一堂に会した。この海城において、黒澤家と冬城家の顔を潰す者など、一人としていなかった。

市中心部の道路は高級車の列で完全に渋滞し、一時はまったく動かないほどの混雑となった。

もともとライバル関係にあるロイヤルホテルと四季ホテルも、いまやその争いは過熱し、警備員や接客係にまで広がっていた。

両ホテルの警備員と接客係たちは、いずれも高級な制服を身にまとい、威厳と洗練を競い合うように立ち並んでいた。地下駐車場までが臨時で拡張され、その規模の大きさがこの日一日の特別さを物語っていた。

通りがかった市民たちも、遠巻きにひそひそと語り合っている。

「両家が同時に婚約パーティーなんて、どっちに先に顔を出しても角が立つわよね」

「いや、やっぱり冬城家の方が格が違うよ。海城のトップに君臨してるんだから、無視なんてできないでしょ」

「黒澤おじいさんこの婚約式に何億円もつぎ込んだらしいよ!」

「え?何億円も?!」

……

その場にいた人々はどよめいた。黒澤家がそこまで大盤振る舞いするとは!

これがたかが婚約パーティーだなんて、
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