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232.過去の疑惑、再鑑定の提案

last update Last Updated: 2025-10-11 19:57:53

華side

事件から二週間が経って、私の体調はようやく回復の兆しを見せていた。子どもたちの存在が、私を温かくて幸せな日常へと引き戻してくれる。そんな中、私のスマホに瑛斗から電話がかかってきた。

「華、体調や気分はどう?少しは良くなったか?」

「おかげさまで。体調は良くなったわ。子どもたちも元気よ」

「そうか、よかった。警察から連絡はあったか」

「事情聴取のあとに何回かあったけど、今は落ち着いたわ。監禁罪と盗撮罪になるみたい。でも、監禁の期間も短く、家を出れない以外は私生活が送れていたことや、交際相手への監禁は感情の縺(もつ)れとして、重罪にはならない可能性があるって」

法の裁きを受けてほしかったが、実刑判決は二つを併せても三年から五年ほどだろうというのが警察の見立てだった。

あの二週間に味わった恐怖、屈辱、そして長年の精神的支配の重みが、たった数年の刑罰で終わってしまうことに、気分は晴れない。盗撮も軽い罪に分類されるのかと思うと、やるせない怒りが込み上げた。

「そう、なのか。あれだけのことをしておいて……」

瑛斗の声にも、私と同じで納得がいかないという怒りが滲んでいた。

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