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第8話

Author: こむぎこ
私は、「竜也、ほら見て。本当は私のこと、愛してるんでしょ。ただ、忘れちゃっただけなのよ」と言った。

でも、竜也はどうしたと思う?

竜也は指輪をひったくると、一瞥もせずに、ゴミ箱に投げ捨てた。

そして私の顎を掴んで、軽蔑するような冷たい目で言ったわ。

「絵美、二度とこんなものを俺に見せるな。

あの頃の話も、二度と俺の前でするな。

さもないと、お前を俺の妻でいられなくしてやっても構わないぞ」

その日、外はひどい雨だった。

私は雨の中へ飛び出し、徹夜で歩き続けた。

なのに今、竜也はこの指輪を持って、覚えているかと私に尋ねた。

なんて皮肉なの。

「お、俺は……絵美、俺は……」

竜也は口ごもり、唇を動かしたけど、一言も説明できなかった。

その時、甲高いスマホの着信音が、この気まずい空気を切り裂いた。

竜也はまるで救いの船を見つけたかのように、慌ててスマホを取り出した。

画面が光って、着信表示には「遥」という名前があった。

竜也は思わず電話を切ろうとしたけど、一瞬、その動きがためらった。

私は竜也を見つめて、冷たく言ったわ。「出ればいいじゃない。後悔しないようにね
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