しかし、真帆が並べているレラの写真は、数年前の古いものだ。レラの昔の写真とエコーに映る赤ちゃんを見比べていると、不思議なことに、見れば見るほどほんの少し似ているようにも思えてくる。削除されていないのを確認した真帆は、すぐにまたメッセージを送ってきた。「奏、私は自分がとわこに及ばないことは分かっている。あなたがとわこを選んだ以上、私にはどうすることもできない。ただ、私と赤ちゃんのことを忘れないでほしい。子どもが生まれたら、一度でいいから会いに来てほしい。もし来られなくても、あなたを責めたりはしない。お願いだから削除しないで。これからも赤ちゃんの写真を送りたい。どうか、私たちの子にそんなに冷たくしないで。お願い」奏はしばらく比較画像を見つめていると、ズボンの裾を小さな手でつかまれる。スープを飲み終えた蒼が、そばに来ていた。蒼はまだ写真を見たくて、手を伸ばしてスマホをせがむ。本当は子どもが長時間スマホを見るのは目に良くないと言いたかった。だが、蒼の頑固そうな表情を見た瞬間、彼はどうしても強く出られなかった。奏は素早くLineを閉じ、アルバムを開いて蒼に見せる。「旦那様、先にスープを飲んでください。冷めると美味しくなくなりますよ」三浦が声をかける。「飲み終わったら、蒼にスマホを返させますから」「普段からスマホで遊ばせているのか」奏は蒼が癖にならないか心配になる。「いいえ。とわことビデオ通話するときに、少し触らせるくらいです」「スライドするのが上手だな」「レラが遊んでいるのを何度か見て、覚えたんですよ。本当に賢い子です」三浦は蒼のそばへ行き、スマホを少し遠ざける。寝室。とわこは、あまり安らかに眠れていない。普段、昼間は眠る時間が短いため、夢を見ることはほとんどない。だが今日は、夢を見た。別の世界へ行ってしまった夢だ。そう感じたのは、その世界が彼女にとって完全に見知らぬ場所だったからだ。知っている人もいなければ、住む場所もない。ただ、目的もなく街をさまよい続けている。その世界に溶け込もうとするが、そこにいる人たちの話す言葉は、まったく聞いたことのないものだった。空腹で、寒くて、不安と恐怖に包まれる。恐怖が限界に達すると、彼女は心の中で必死に言い聞かせる。「これは夢だ。本当じゃない。目が覚めれ
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