「はははは。まあ、そういうわけでもないよ。あまり親しくないから、特に話すことがないだけさ」マイクは片手を蓮の肩に回す。「一郎が彼女に対して、あそこまで態度を変えた理由が分かるな」そんなふうに話しながら、彼らはほどなく宴会場に到着する。奏とレラは、宴会場の入口で二人を待っている。エレベーターから出た瞬間、レラは勢いよく駆け出した。「お兄ちゃん!」蓮は口元をわずかに引きつらせる。妹のここまで激しくてまっすぐな歓迎には、まだ慣れていない。だが反応する間もなく、レラは彼の胸に飛び込み、ぎゅっと抱きつく。「お兄ちゃん。わたし一位だったよ。約束したでしょ。一位を取ったら、もう行かないって」レラは彼の腕をしっかり掴み、聞きたくない答えが返ってくるのを必死に防ぐ。「しばらくは、行かない」「え。しばらく?」レラは言葉尻を逃さない。「世界は広いからね。ずっと国内にいるわけじゃない」蓮は抱きついていた腕をそっと外し、手を取る。「蒼は?」「蒼は寝てるよ。食べて寝てばっかりで、まるまるしてて、小さな怠け者みたい」そう言いながら、レラの小さな手は彼のリュックを探り始める。「蒼に何を買ってきたの。見せて」とわこは、兄妹がここまで仲睦まじい様子を見て、心からほっとする。「お兄ちゃん、弟にだけプレゼントを買って、わたしには何もないなんてことないよね?」レラはリュックを引き下ろし、ファスナーを開けて中を探る。とわこは深く息を吸う。「レラ、外よ。お兄ちゃんの物を散らかさないで。お兄ちゃんに取ってもらいなさい」「はあい」レラは素直にリュックを返す。蓮は中から透明な箱を取り出す。中には、丸い水晶玉が収められている。「お兄ちゃん、これわたしのプレゼント?すごくきれい」レラは箱を手に取る。「それは弟へのプレゼントだ」「じゃあ、わたしのは?」レラは箱を母親に押しつけ、両手を伸ばす。蓮はリュックのファスナーを閉め、ポケットから小さくて上品な箱を取り出す。レラはそれをひったくるように受け取り、ふたを開けた。中には子ども用の腕時計が入っている。文字盤にはレラが大好きなアニメのプリンセスが描かれ、色とりどりの小さなラインストーンがちりばめられている。「お兄ちゃん、やっぱりプレゼントをくれるって信じてた。わたしもお兄ちゃん
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