その感覚は、前回魂が抜けた時にはなかったものだ。ゆみは頑張って体を起こそうとしたが、力が入らず、かすかに目を開けたまま、全身が疲弊に襲われた。「ゆみ、どうしたんだ?」隼人はゆみの異変に気づき、眉をひそめて尋ねた。彼はすぐそばに座っているのに、ゆみにはすごく遠い所で話しているように聞こえた。隼人がまた話をかけようとした時、ゆみは急に頭が重くなり、目を閉じるとそのまま眠りに落ちた。隼人も臨も慌ててゆみを呼んだが、彼女は何の反応も示さなかった。「臨、ゆみを起こして。病院に連れて行くぞ!」「わかった!」ゆみを隼人の背中に乗せ、臨がドアを開け、三人は病院へ向かった。救急室に到着し、医師がゆみにさまざまな検査を行ったが、何の問題も見つからず、至って健康だった。「問題がないなら、なぜ昏睡状態になるんだ?」隼人は検査レポートを手に、眉をひそめた。「この状態は確かに不思議です。無理に理由を挙げるとすれば、疲れがたまっているのかもしれません」医師が分析した。「まあ、とにかくモニタリング装置もついているし、先生は他の患者さんに当たってください。ここは俺たちが見守ります」「わかりました。看護師にも注意するよう伝えておきます」医師が去ると、隼人は周りを見回した。「ゆみはこれまでこんなことあった?」「ないよ!」臨は答えた。「前に姉さんが閻魔様に会った時も魂が体から抜けてたけど、こんなことは起きなかった。だから今回は何が原因かわからない。姉さんが起きるまで待つしかないね」「家に電話した方がいいんじゃない?」「いや」臨は言った。「特にに問題なさそうだから、電話をしなくていい。多分、そのうち目が覚めると思う」……午前3時、ゆみは朦朧としながら目を覚ました。「ここは……病院?」ゆみはかすれた声で尋ねた。「目が覚めたか?」彼女の声を聞いて、隼人はすぐに携帯を置いて立ち上がった。「調子はどうだ?水飲む?」「大丈夫。なんで病院にいるの?」ゆみは尋ねた。「君は急に意識を失ったんだ」ゆみは腕を動かし、体を起こそうとした。隼人はゆみを支えて座らせ、背中に枕を当てた。「次からこんなことがあったら、病院に連れてこなくていいよ」ゆみは寝ている臨を起こさないように小声
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