これを見て、州平の表情が変わった。自分が何をしたのかまったくわからなかった。海咲は慌てて子どもたちを抱きしめて、なだめるように言った。「もう大丈夫、大丈夫。おじさんは大きな悪いオオカミじゃないよ。優しい人なの。さっきだって物資を持ってきてくれたでしょ?怖がらなくていいんだよ。泣いちゃう子はカッコよくないぞ〜」子どもたちは涙をぬぐいながら、まだしゃくり上げていた。「泣いちゃダメ、僕たちは一番勇敢な子どもだから、泣かない!」けれども州平を見ると、どうしても口がへの字になり、泣くのをこらえながらも、やっぱり怖がっていた。州平の視線は海咲に向けられた。彼女は子どもたちにとても優しくて、その
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