奏汰は玲に追いついて、彼女の腕を掴んだ。「白山社長、どうせ顧客は碧君に任せてしまったし、寝るにはまだ早いんだから、一緒に街に出かけましょうよ。ボディーガードが一緒だと目立って周りに注目されるから、彼らには休んでいてもらって」男二人が一緒に街をぶらついていてもおかしくはない。しかし、玲がボディーガードたちを一緒に連れていると、周りに正体が容易にばれてしまう。玲は力を込めて奏汰の手を引き離し、冷ややかな声で言った。「あのな、俺は暇人じゃない。街にも行かない、もうつきまとわないでくれ!」「それなら、一緒に夜食を食べましょうよ。俺一人で食べても美味しくないし、あなたが一緒なら美味しく感じられるんです」玲はギロリと奏汰を睨みつけ、その場を去ろうとしたが、また奏汰に手を掴まれてしまった。奏汰が小声で彼女に何か言うと、玲は今まで以上に機嫌の悪い顔をした。暫くの間奏汰を鬼の形相で睨みつけてから、怒りをこらえてこう言った。「うちのホテルのレストランで食べましょう」「俺に付き合ってくれるなら、どこでもいいですよ」どうせ互いのホテルはこんなに近い。夜中まで食べていても問題ない。こうして奏汰は再び玲につきまとうのに成功したのだった。しかし、この夜食はありえないほど高くついた。玲は奏汰の財布の中身をきれいにしてやったのだ。奏汰は食事代を支払い、特に気にしていない様子でこう言った。「毎日食事にこれだけ使っても、破産することはないです。玲さんの懐が潤って喜んでいただけるなら、毎日のようにこちらで高級夜食を食べてもいいですよ」玲は黙ってしまった。「玲さん、お腹いっぱいになりました。一緒に軽く散歩でもしませんか。今はもう夜遅いので、歩いている人も少ないでしょう。手を繋いで歩いたって、誰も見ていませんよ」この時、確かに夜中だった。外に待ち構えている芸能記者たちも頻繁にあくびをしていた。しかし、奏汰がまだ出てきていないので、彼らはまだ満足できず、彼が出てくるのをとらえるまでは粘るつもりだ。「結城さん、調子に乗らないでくださいよ」奏汰はケラケラ笑った。「俺はお調子者ですからね。今イイ感じなので、このままの勢いで調子に乗っておかないといけないでしょ」すると奏汰はまた玲の手を引こうとした。玲はその手を避けて、冷たい声で言った。「触
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