「わかりました、俺がプランを考えます。今夜は絶対に楽しめますよ」玲がデートに乗り気でいてくれるだけで十分だ。玲は奏汰をちらりと見て笑って言った。「結城さんと一緒なら楽しいに決まっています。人を楽しませるのが得意な人ですからね」奏汰はそれを聞いて嬉しそうに笑った。奏汰の結婚相手の候補になっているのは、とても落ち着いていて冷静な性格の白山玲だ。彼もそんな彼女から愛の囁きが聞けると、そこまで期待することはできない。玲の口から出るのは確かに、彼を甘くのろけさせるような言葉ではない。それでも奏汰の耳を通せば、それは全て愛の言葉に変換されている。そして彼の心を甘く満たしてくれる。食事の時間になると、奏汰の玲への尽くしっぷりは、それはもう行き過ぎとも言えるほどで、彼女に食べさせようとまでしてきた。玲はおかしくなって、自分の目の前の皿に高く積まれた料理を見つめた。「私には手があるんですから、自分で食事くらいできます。別にそこまでしてもらう必要はないですよ。ほら、このお皿の上に山になったおかずを見てください。これじゃ、ご飯一口も食べられませんよ」彼女がそう言うと、奏汰はすぐに茶碗いっぱいにご飯を盛ってきた。さらにスープもだ。玲「……」彼女は取り箸をつかみ、奏汰のほうにもたっぷり料理を入れた。奏汰は楽しげにケラケラ笑い、彼女を見つめながら、自分の皿に山となったおかずを食べていた。「食事中にそうやって私を見てばかりで、何やってるんですか」「だって、俺は玲さんのことを見ているのが好きなんです。この皿にたくさんあるおかずの中で、玲さんが俺の大好物なんです」玲は言った。「……『私』という『おかず』以外にも、その皿にある料理みたいに他にも好きな『おかず』がたくさんあるんでしょう?」「ないです、そんなのあるわけないでしょう。俺は『玲さん』というおかずが好きなんです。他のおかずなんて全く興味ありませんね。結城家の男たるもの、その『おかず』は自分だけのものなんです。誰にもあげません」「自分だけの『おかず』と、その『おかず』しか食べない、のでは全く違いますよね。ほら、さっき取ってあげた、たくさんある『おかず』を、どれも美味しそうに食べているじゃありませんか」奏汰「……」そう言われた瞬間、奏汰の動きはピタリと止まり、引き続
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