「お姉さん、ゲームをしましょうか」ノラはにっこりと微笑む。「覚えてますか?前にも僕、お姉さんに遠藤さんと藤沢さんのどちらかを選んでって言いましたよね。じゃあ、今度はもう一度選んでください」「桜井!お前、頭おかしいのか!」西也が怒鳴る。「もともと頭がおかしいんですよ、僕は」ノラはあっさりと言う。「もうすぐ爆発しますからね、もし君が選ばなければ、ここにいる人はみんなまとめて死にますよ」「桜井!」成之が怒りをあらわにする。「お前、こんなことして何の意味がある!」「苦しみこそが、すべての意味なんですよ」ノラの瞳は狂気に満ちていた。「ノラ、とにかく、修だけは絶対に死んじゃだめ!」若子が声を張り上げる。「私、修を選ぶ!修に生きてほしい!」今回は若子は一切迷わない。前に彼女は間違った選択をした。でも、もう二度と間違えない。西也は目を見開き、驚きで若子を見つめる。「若子、今なんて......?」前回は若子は自分を選んだはずなのに、どうして今回......「西也、もうわかったの。あなたがどんな人間か、全部知ってる。修に何をしたかも、全部知ってる。あなたはひどすぎるよ!」西也は呆然とし、立っているのもやっとだった。「若子......」修はまっすぐに若子を見つめる。その言葉がもらえただけで、ここで死んでも本望だと思った。「ははは」ノラは大声で笑う。「僕、そんなに単純じゃないですよ。お姉さんに藤沢さんと遠藤さんのどっちかを選ばせるのは、もう終わりです。遠藤さんはもう除外。今度は藤沢さんと冴島さん、どっちか選んでください」ノラは修と千景を見比べる。「君たち二人、どっちか一人は今日死んでもらいます。それでやっと終わるんですよ」「やめて!」若子が絶叫する。完全に取り乱し、涙声になる。「ノラ、お願いだから、やめて......」「そう、それでこそ」ノラは楽しそうに笑う。「これくらいスリリングな選択じゃないとね。だからお姉さん、この二人の男のうち、どっちに死んでほしいですか?どっちに生きてほしいですか?早く決めてください」「いや、私は選ばない!」もし西也と修なら、すぐに決められた。でも千景が相手なら、無理だ。千景も修も、どちらも死なせられない。「もう十分だ!」成之が叫ぶ。「そ
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