静華のあまりに自信に満ちた言葉を聞いて、真紀の懸念も半分は消え失せた。「静華、本当に出られるのね?」静華は冗談めかして言った。「出られなきゃ、刑務所で三年間も過ごすことになるのよ?今の私の状態で刑務所に入るなんて、死んだも同然じゃない?それに、この期に及んであなたに嘘をつく意味なんてないわ。私は野崎と知り合いなのよ。当然、他にも力のある知り合いはいるわ。安心して、私に考えがあるから」静華があまりにきっぱりと言い切るため、真紀は信じるしかなかった。「出所したら、何とかして連絡してね。無事だと知らせて」静華の瞳が、ほんのわずかに翳った。「ええ、そうするわ。須田さん、もう帰って。高田さんと娘さんにはあなたが必要よ。ここで時間を無駄にしないで」真紀は胸が締め付けられる思いだったが、静華の手を握りしめてしばらく無事を祈った後、ようやく立ち去る決心をした。警察署を出て交差点に差し掛かった時、ちょうど一台の車が停まった。真紀が無意識に道を譲ると、車内から眼鏡をかけた男が降りてきた。「小田切先生、書類です」運転手がファイルを渡したが、小田切典幸(おだぎり のりゆき)は立ち去る真紀の背中を見つめ、その目にふと鋭い光が走った。「そこの女性の方、少々お待ちを」真紀は足を止め、訳が分からずに振り返った。相手が自分を呼んでいることを確認すると、怪訝な表情を浮かべた。「私……ですか?」典幸はスーツの襟を正し、ポケットから名刺を取り出して差し出した。「失礼、自己紹介させてください。私は涼城オーウェン法律事務所の弁護士です」真紀は名刺を受け取ったが、まだ状況が飲み込めずにいた。次の瞬間、典幸が口を開いた。「今は私のことをご存知ないでしょうが、もう一つの肩書きを言えばお分かりになるはずです。私は神崎香澄様の代理人弁護士です。森静華さんと法廷で争うことになっている者です」……静華はベッドに腰を下ろしたが、胸がひどく苦しかった。原因は分からなかった。おそらく空腹の時間が長すぎたせいで、心細くなっているのだろう。静華は自暴自棄になりながら考えた。もし自分がこのまま留置場で死んだら、神崎は責任の半分でも負うのだろうか、と。そう考えていると、外から足音が聞こえてきた。革靴が床を叩く音だ。静華は三秒と経た
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