Lahat ng Kabanata ng (改訂版)夜勤族の妄想物語: Kabanata 211 - Kabanata 220

252 Kabanata

4. 「異世界ほのぼの日記2」㉙

-㉙ 初対面- 新たに真希子を副店長として雇う事になったナルリスは、貝塚財閥の筆頭株主を歓迎して自らシャンパンを注いだ。偶然なのだが、この日お店を昼までの営業にしていたので仕事は終わっている状態だったから・・・。ナルリス「私もご一緒させて頂けませんか、副店長。」真希子「真希子って呼んで下さい。」 真希子は何故かまんざらでもない表情をしている、かなり顔を赤くしていると思ったら知らぬ間にメイクを直していたのだ。結愛「おば様、貴女人妻なんですから!!」真希子「何言ってんのかねこの子は、私はいつも通りにしているんだよ。」 その掛け合いを聞いたナルリスが2人は親戚同士なのかと渚に聞くと・・・。渚「お決まりの件なのかね・・・、真希子は私の古い友人で貝塚財閥の・・・うぶっ!!」真希子「私はただのおばちゃんですよ、店長。」 どうして真希子が渚の言葉を遮ったのか分からなかったが、鼻まで押さえてしまっている真希子の力が強すぎて渚は窒息寸前だ。 渚が苦しそうな表情で腕を何回もタップしたので真希子は思わず手を離した。渚「ぷはっ!!何するんだい、死にかけたじゃないか!!」 すると真希子は耳打ちでぼそぼそと話し始めた。真希子「貝塚財閥の筆頭株主なんてバレたら雇って貰えないかもしれないじゃないか、暫くの間は秘密にしておこうと思うんだよ。」結愛「おば様、その心配はありませんわ。」 小声で話したはずなのに何故返事が出来たのかが分からなくなっている真希子。真希子「あんた、地獄耳なのかい?!それに何で心配する必要がないのさ?!」 すると真希子にとって聞き覚えのある女性の声が聞こえた。そう、この世界に来るきっかけとなったあの声だ。女性「私も働いているからだよ、真希子さん。」 真希子が声の方を振り向くと青い目をした女性がこちらを向いていた。真希子「あんたが・・・、まさか・・・。」 そう、この世界での貝塚財閥の筆頭株主であるドワーフのネスタ林田だ。電話で話した事はあるが会うのは初めてだから少し緊張した。真希子「あ・・・、貴女がネスタさんかい?いつか会えたらって思っていたんだよ。」ネスタ「あたしもさ、久しく連絡が出来なかったからどうした物かと心配していてね。無事みたいで良かった。」 レストランのオーナーシェフはこの光景を見て混乱している。ナルリス「ネスタさん
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㉚

-㉚ 宴会で出た結果- すぐに起き上がったネスタの横で冷静となっていた渚が思い出したかのように好美に質問をした、渚以外にも気になっている者がいる事だ。渚「そう言えば好美ちゃん、あんた夜勤になったって言ってたけどいつからなんだい?」好美「明後日の夜ですね、王宮の見回りの仕事です。」 どうやら好美の事を聞いた林田が友人のニコフに一言話しておいてくれたらしく、転生してからの生活準備にある程度の期間が必要と考慮してくれたそうだ。 夫である林田署長に番号を聞いていたネスタが好美の雇い主のニコフに電話してみた。ネスタ「もしもし、ニコフさんかい?倉下好美ちゃんの事で確認したい事があるんだけどね、本人の夜勤は明後日の夜からで本当に大丈夫なのかい?」ニコフ(電話)「勿論、本当の話だよ。」 ニコフは本人の結婚式以来、林田家と家族ぐるみでの付き合いをしており、ネスタとも良き友人として呑みに行く程の仲になっていた。ネスタ「それにしてもあんた、結構心が広いんだね。」ニコフ(電話)「可愛い女の子の為なら何でも・・・、がふっ!!」 電話の向こうから嫁のキェルダに大き目の一発を喰らわされた音がした、数年前からパン屋で接客だけではなくパンの製造も行っているので十二分に筋肉がついていた。キェルダ(電話)「今「可愛い女の子」って聞こえたけど何の話をしているんだい?」ニコフ(電話)「し、し、仕事の話だよ。俺を疑おうってのかい?」ネスタ「キェルダ、本当の話だからやめておやり。」 ネスタの一言で電話の向こうで握っていたであろう拳を開いたキェルダ、ニコフ将軍長に何かしらの前科があったのだろうか。 そして最近はずっとネスタの事を「ネスタ姐さん」と呼んでいた。キェルダ(電話)「ネスタ姐さん、甘やかさないでよ。この前この人の制服からスナックの名刺が数十枚も出て来たんだよ、前の日は男と呑むって言ってたのにだよ。」ネスタ「うちの人や息子だってたまにする事だから気にする事ないさね、間違いを起こさない限りは大丈夫だから。私が保証するよ。」キェルダ(電話)「ネスタ姐さんが言うなら良いけど・・・、うん・・・。」 何処か納得のいかない様子で声を小さくしながら電話を切ったキェルダ、一先ず渚達が気になっていた事は解決したので問題なしとしよう。 さて、気を取り直してといった感じでそこにいた者達
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㉛

-㉛ 完成に近づく拉麵屋- 自らの舌で料理の腕を確かめた好美がいち拉麵屋のオーナーとしてピューアを公認した宴の次の日の朝、体をこれからの夜勤に合わせる為に昨日の宴の後すぐベッドに入ってしっかりと夜型人間となり迎えた朝7:00。テレビの電源を入れてニュースを見ながらタッパーに詰めておいたピューアの料理で軽く食事を済ませると、偶々なのだが気が向いたので1階にある拉麵屋の店舗部分へと足を運んだ。 どうやら共同経営者となるシューゴとパルライにより順々と新店の従業員が決定しており、従業員名簿の中に「ナイトマネージャー ピューア・チェルド」の文字を見つけた。 「2人も認めてくれたんだな」と1人笑みを浮かべていると大将のシューゴから『念話』が飛んで来た、先日好美が『付与』したのだが結構使いこなせる様になったらしい。シューゴ(念話)「勿論だよ、オーナーの意向に応えるのも俺達の仕事だからね。」パルライ(念話)「好美ちゃんの意見は僕たちの意見でもあるんだ。それに自身で実力を確認してくれたんだろ、否定なんかしないさ。」 パルライとはこんなにフランクな感じで話していたかどうかが疑わしいが、相手は国王なので否定したら自分の首が飛びかねない。好美(念話)「あ・・・、ありがとうございます。一押しの方なのでどうぞよろしくお願いします。」シューゴ(念話)「そんなに硬くならないでね。これからは君も経営者の1人、オーナーなんだから。」パルライ(念話)「そうだよ、言わば仲間なんだからね。」 好美は緊張しながらも自らも一歩進まねばと思ったので・・・。好美(念話)「は・・・、うん・・・、分かった。」シューゴ(念話)「改めてよろしくね、オーナー。」パルライ(念話)「俺達ももうすぐそっちに行くから詳しくはその時に話そう。」 数分後、2人が1階にやって来た。シューゴは一と渚に店と屋台を、パルライも店を副店長に任せて来たそうだ。 両人の手にも従業員名簿のコピーがしっかりと握られていた、そして好美にとっては初対面の人達が2人の傍らにいた。話の流れからどうやら2人が雇った店長と副店長らしい、あとはもう1人のナイトマネージャーを雇うのみになっていた。シューゴ「好美ちゃん、お待たせ!!新店の店長・副店長になる予定の方々を連れて来たよ。」パルライ「好美ちゃんの希望通り2人共経営学部出身で勿論
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㉜

-㉜ 3人の料理人- 元王国軍の将軍たちについてパルライが行っていた事は本当なのだろうか、好美は別に1国の王を信用していない訳では無いのだが先程も記した通り「論より証拠」派なのだ。 それに是非とも王宮の厨房を担当していた将軍達の料理が食べてみたい、その上偶然が重なりお誂え向きにも丁度空腹で腹にたまる物が良い。 これから開くのが拉麵屋が故にどうしても実力を見ておきたい料理がある、そこで初顔合わせも兼ねてナイトマネージャーであるピューアを呼び出し3人に実力を発揮してもらう事にした。 ただ十分な広さや大きな調理台はあるのだがコンロは「2つ穴」で調理道具も見た感じ「2人分」、そんな設備で「3人で料理」だなんて。 料理はパルライとも話し合い、合意の上で決めた。やはり中華の実力と言えばこれと言われる料理。好美「只今より3人には炒飯を作って頂きます、拉麺を含み「中華料理は炒飯に始まり、炒飯に終わる」と言われています。具材や味付けは自由で構いませんので自身のある「1品」を作って下さい。」イャンダ・デルア「押忍!!」ピューア「は・・・、はい・・・。」 はじめてのピューアにとって元竜将軍である2人の威圧はどうしてもビクビクしてしまう物だったが時間が経つに連れて慣れていったらしい、それどころかいつの間にか仲間意識と連携が生まれ始めて物の貸し借りをする位の仲となっていた。 元竜将軍同士はともかく、出逢って間もないのにもうピューアともあだ名で呼び合っている。デルア「ほい、塩と胡椒ね!!」イャンダ「おう、サンキュー。」ピューア「葱と叉焼、お待たせ!!」イャンダ「助かるぜ、ありがとよ!!デル、餡の準備頼めるか?」デルア「勿論だ、ピューちゃん片栗粉頼む!!」ピューア「あいよ、出してくるね!!」 敢えて十分とは言えない設備で調理をさせたのは、各々が自己の役割を果たして「1つの仕事(炒飯)」をこなせるかを見る為だった。実はこれが一番の目的、これからは仕事仲間として共に働く仲間なのだからギスギスしているのは決して良くはない。ピューア「デル、水溶きにしといたよ。」デルア「流石、空気読めるね!!」イャンダ「いやぁ、ピューちゃんと一緒に仕事出来て嬉しいよ。ありがとよ。」ピューア「どういたしまして、イャン。ただ目を離したら焦げちゃうよ。」イャンダ「おう、悪い悪い。」
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㉝

-㉝ 副店長の思い出- 好美は気になっていた事を1つずつ片付けていく事にした、まずはオーナーとして気になっていた事。好美「パルライさん、「ビル下店」っていつの間に名前を決めてたの?」パルライ「シューゴと2人で呑みながら話していく内に満場一致で決まったんだ、ダメだった?」好美「いや、知らない内に話が進みすぎてるから頭が追いつかなくなって。それだけなんだけど。」パルライ「ごめんね、ちゃんと言わなきゃと思っていたんだけど。」好美「分かりやすくていいじゃん、これコンビニにも使って良い?」パルライ「勿論、許してくれてありがとうね。」好美「それは良いとして・・・。」 今度は個人的に気にしていた事を聞いてみる事にした、「あの人」のいち友人として。正直、店名などどうでも良い位にこっちがメインだと言えよう。ただ決して相手を傷つけない様に間接的にやんわりと・・・、それとなく・・・。好美「デル、子供の時何が好きだったの?」デルア「ガキん時か・・・、そうだな・・・。ポテトサラダかな、死んだお袋がよく作ってくれてたんだ。マヨネーズがたっぷりで、それでいてじゃが芋がほくほくで、食感のアクセントにピクルスが入ってた。」好美「思い出の味なんだね。」デルア「ああ、それでお袋がいない時は兄貴が作ってくれてたんだよ。兄貴のはピクルスじゃなくていぶりがっこだったな、サラダに入れるためにわざわざ大根から作ってたんだよ。 そんな折、お袋はヴァンパイアを毛嫌いしていた奴らに殺されちゃってな。俺は何とかその場から逃げて皆と離れ離れに・・・。 それで最近、実は俺に似た奴がこの国にいるって知り合いに聞いてな。「生き別れたあいつなんじゃないか」って言ってて、俺も兄貴かもと思って確かめにこの国に来たんだ。あいつ・・・、幸せになってるかな・・・。」 意外な位にあっさりと簡単に過去を語ってくれたデルア、これから一緒に働く仲間として力になってあげたい一心で会話を続けた。あの人に『念話』で現状を飛ばしながら。好美「優しいお兄さんだったんだね。」デルア「ああ・・・、そのお袋と兄貴の影響でヴァンパイアである事を隠して料理を習い始めたんだ。」 デルアの背後に男性の人影を確認した好美。好美「ねぇ、お兄さんに会えたら何て言いたい?」デルア「そうだな・・・。「生きててくれて、ありがとう」かな。」
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㉞

-㉞ どんどん採用!!- 思いも寄らなかった奇跡の再会を果たした吸血鬼の兄弟が互いの心に秘めた互いへの想いを語らいながらゆっくりと酒を酌み交わしていた頃、拉麺屋の店長とオーナーはもう1人のナイトマネージャーとアルバイトの採用面接を行っていた。 好美はとある事を決めていた。アルバイトは結愛の依頼で数階層を寮としている魔学校の学生を中心に雇う事にしていた、コンビニも拉麺屋も共通してである。 日本にいた頃、当時県外に住んでいた好美は小遣い稼ぎの為に空いた時間を利用してアルバイトをしながら大学に通っていた。朝早くから混雑する列車に揺られて大学に一番近い駅へと向かう、列車には終着駅まで乗るのだが席は必ずと言って良いほど満席だった。 車内は会社員や私立学校の生徒達など各々の目的の地へと急ぐ人たちで溢れかえっていた、ほぼ息もできなかった位に。好美は必ず降りる方の出入口辺りに立って時間を潰していた。 駅に着いてから小さな商店街を通り抜け、その先に停車しているスクールバスに乗り込み大学に着くと学内にあったコンビニで軽く朝食を摂る。いつも大きなフランクフルトを3本、店員さんが好美の顔を見るなり何も言われなくても必ず用意してくれる程毎日通っていた。 午前中の授業を受けた後、友人と昼食を摂る時いつも実感していた事があった。実は好美はアルバイトを自ら進んで行っていた訳では無かったのだが、親にしつこい位に迫られ渋々行っていたのである。 しかし今思えば食べ盛りだった当時、好きな物を腹いっぱい食べる事が出来ていたのはアルバイトと親のお陰だったのだ。 現役で食べ盛りであるはずの学生たちにも沢山食べて欲しい、その思いからアルバイトは学生中心としていた。月家賃等の従業員割引きもそこから来ている、そしてコンビニと拉麵屋の双方で希望があればだが賄いも用意する事に決めた。オーナーとして譲れない拘り、苦労を知っているが故の配慮だった。 それにこれにより一緒に呑む仲間が出来るかもしれない、そんな一抹の期待を持ちながら面接を行っていた。 コンビニのナイトマネージャーに応募してきた1014号室入居のエルフ、ニーコル・デンバインは即採用となった。ギルドカードによると調理師免許を取得していたので好美個人的には拉麵屋の方を任せたかったのだが、本人がどうしてもと希望するので折衷案を出す事にした。好美「
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㉟

-㉟ 黒竜将軍の過去- イャンダは拉麵屋の調理場にある業務用の冷蔵庫からこの時の為にこっそりと隠しておいた缶ビールの6缶パックを取り出し、好美に1本渡して自らの分として1本取り出した。これはオーナーとして見逃す訳にはいかない。好美「あら、いつの間に入れてたのかな。」イャンダ「後で家の魔力保冷庫に入れようと思っていたんだよ。」 実は上の階層のマンションには好美の厚意で冷蔵庫を設置していたのだが、この世界の者たちは従来の魔力保冷庫と勘違いしていた。好美「まぁ、今回は奢って貰ったから特別に良しとしましょう。」イャンダ「あはは・・・、悪かったよ。」 2人はゆっくりと缶のプルトップを開け乾杯した。イャンダは先程、肴は自分が作ると言っていたのにまさかの袋から出しただけのバターピーナッツだ。イャンダ「これ好きでさ、ついつい買っちゃったんだ。」 好美は自分もバターピーナッツが好きだったから先程の発言を忘れたかの様に演じて呑み明かす事にした、多分後から何か作るつもりなんだろう。 そんな中、2人だけしかいない調理場のガラス窓からちらりとデルアを見た。イャンダ「実は好美ちゃんを呼んだのは感謝してるという事を伝えたくてね。」好美「私、何かした?」 店長はビールを多めに1口煽った後、1息ついて語った。イャンダ「ふぅ・・・、実はデルアがあんなに笑ったのを見たのは初めてだったんだ。この前本人から聞いた通り、あいつは元々ヴァンパイアで人間に家族を殺された直後に王国軍隊に入隊した。しかし周りはずっと憎んでいた人間ばかり、それに一部の者達に疎まれていたから辛そうな顔をしていたんだよ。食事もろくに摂っていなかった日が多くて、心配になった俺は当時上司だった竜将軍長(アーク・ドラグーン)に相談を持ち掛けると親切にもご家族の方々の事を綿密に調べてくれてね、この国にお兄さんがいるかもしれないって分かったって事さ。まさか好美ちゃんの知り合いだったとは、本当に奇跡だと思ったよ。ただそのお陰でほら、あいつもあんなに笑っているだろ。何処か嬉しそうに、そして楽しそうにしているから俺も安心したんだ。本当に、ありがとうね。」 すると店長の話が聞こえたのか、副店長が調理場に入って来た。デルア「おいおい、さっきからピーナッツだけで呑んでるなと思ったら俺の話をつまみにしてたのか?」イャンダ「お陰
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊱

-㊱ 好美の本心- 午後23:30、昼間から寝ていた好美は真っ暗の部屋で1人目を覚ました。空には無数の星達が瞬いている、自分が見ている星々の姿が何億年の物だと思うと自分の人生って一体何だったんだろうと呆然と過ごしていた。 ビルの最上階にあるバルコニーから街の中心部を眺めると、1日の営業と店じまいを終えた店が翌朝を静かに待っていた。 この世界でコンビニを開店するのは好美が初めてなのでこの時間帯に開店している店など全くない、お風呂山の銭湯も閉館してしまっているので煙突から煙が全く出ていない状態だった。ただ、銭湯の脇にある舗装された道路からは排気音(エキゾースト)やスキール音と共にヘッドライトが眩しく光っている。好美「渚さんかな、それともピューアさん?」 好美が呟きながら真っ暗な夜景を眺めていると、急に肌寒くなって来たので好美は露天風呂に入る事にした。 浴槽にお湯を溜めた後、『転送』で屋内の冷蔵庫から冷やしたシャンパンとグラスを取り出して脱衣するとお湯に飛び込む。 この国で最も高い場所にいる上に国民が皆寝ている時間帯、それが故に好美は全裸でも平気だとバスタオルを持って来ていなかった、それが盲点だった。女性「あれは真希子だよ。」好美「えっ?!」 後ろを振り向くと渚が知らぬ間に浴槽に浸かっている、別に構わなかったのだが流石にバスタオルは巻いて欲しかった。 急に恥ずかしくなった好美は屋内に逃げようと思ったが、ネフェテルサでもこの時間帯は肌寒い。 好美は仕方なく浴槽に戻り肩まで浸かって体を温める事にした。渚「まさかこんな夜景を眺めながら温泉を楽しめると思わなかったよ、急に来てごめんね。」 よく考えたらこのビルの改装を手掛けたのは渚だ、文句は言えない。渚「もうすぐ本格的に店での業務が始まるね、好美ちゃんは今どういう心境なのかなって思ってね。」好美「何て言えば良いんですかね、まさか自分がオーナーになるとは思わなかったんで。」 つい先日までただの工場勤務の作業員だった好美からすれば今の生活は贅沢過ぎると言っても過言ではない。高所から落ちて死んだと思えばいきなり異世界に飛ばされ、今となっては高層マンションの大家や2店舗もオーナーになっているんだから。 この世界に来て数回思ったのだが、今ここにいるのは本当に自分なんだろうかと疑ってしまう。 よく考えれ
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊲

-㊲ 本格的な開店準備(①)- 渚が『瞬間移動』で帰宅した後、好美は涼しい風に当たりながら昇ったばかりの朝日を一人眺めていた。これからはこの世界でこの光景を幾度となく眺めるのだろうかと思っていると少し寒気を感じた、今思えばまだ服を着ていなかった。好美「さぶっ・・・、体拭く前にもう一度入ろう。」 そう呟いた後、まだ冷めていないお湯に浸かり数分後に出て『転送』で取り出したバスタオルで体を拭き、急ぐ様に服を着ながらふと感じた事があった。この世界に来てから好美は衣服を購入せずにずっと転生時に来ていた制服を着ていた様な。 確かに『状態異常無効化』のスキルを使うと服が汚れていても洗濯したての様にすぐに元に戻るが、やはり好美だって1人の女性なのでファッションには気を遣いたい。今夜からの夜勤での初任給が出たら是非こっちの世界の衣服を買おう、そう心に誓った。流石に以前勤めていた会社のロゴが描かれている制服(つなぎ)でずっと過ごす訳にもいかない。 まぁ、神様から貰った1京円の残りがまだあるのですぐ買えるのだがそこは気持ちの問題だ。 時刻は朝5:30、雲1つない綺麗な青空が広がるネフェテルサ王国で新たな1日が始まる。少し怖かったが屋上から下を見下ろすと、街中の店に少し離れた市場などからトラックに載せられた商品が運び込まれているのが見えた。よく見てみれば、自分の立っているビルの1階部分にもトラックが止まっている。 誰だろうと思った好美は『瞬間移動』で1階へと降りてみた、見知らぬ男性が拉麵屋にトラックから野菜を中心とした生鮮物を搬入している。 よく見てみればイャンダとデルアも手伝っていた、初回の搬入で量が多かったからか、シューゴや一、そしてパルライの姿も見える。今日から開店する新店の為にスープや醬油ダレ等を沢山仕込むためだそうだ、ついでに自分達が各々の屋台等で使う材料も仕込んでいくらしい。 作業の邪魔にならない様に遠くから見学していた好美の姿に気付いたイャンダが声を掛けて来た。イャンダ「好美ちゃんおはよう、良かったら手伝ってくれるかい?後紹介したい人がいるんだ!!」好美「おはよう、今すぐ行くね!!」 トラックに載った想像以上の量の野菜をバケツリレー方式で店に運び込んでいく、ただこんな量をどうやって敷地内に収めているのかと疑問に思っていた。どうやら渚が冷蔵庫に魔力を流
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊳

-㊳ 本格的な開店準備(②)- 拉麵屋の調理場でイャンダとデルアがシューゴやパルライの指導の下でスープや醤油ダレにトッピングの製法を復習する様に仕込んでいた。 旧店舗の2人は互いに1店舗分の、そして新店舗の2人は業務提携した2店舗分の製法を復習している。 マイナーのトラックをチラ見しながら後からやって来た渚も参加して「特製・辛辛焼きそば」の復習も行っていた、と言っても今までシューゴが行っていた簡易版の製法だが。 ただ渚だけは自ら作成したオリジナルの製法を守っていた、そんな中・・・。林田「そう言えばマイナーのトラックに書いてあった文字・・・、何か引っかかるな・・・。」好美「何かあったんですか?」林田「いや、気のせいです。ランニングの途中なので戻ります。」 そう言うと林田署長は日課へと戻って行った。 マイナーのトラックが過ぎ去って行った後、別にもう1台、一回り大きなトラックが停車していたのが見えた。どうやらコンビニへと雑貨類を運び込んでいたらしい。 傍らでは赤と銀のトラックから青い制服を着たドライバーがパンを運び込んでいて、その横では近所のカフェでウェイトレスをしているリッチのレーゼが軽トラでお手製のお握りやサンドイッチを持って来ていた。レーゼ「他でもないゲオルさんや光さん、そしてナルリス君の頼みだからね。全力でこの「コノミーマート」をお手伝いさせて貰うよ!!」好美「ありがと・・・、ってえっ?!今何て言ったんですか?!」レーゼ「だから、全力でお手伝いさせて貰うよって。」好美「何を?」レーゼ「何だい?「この「コノミーマート」を」って言ったの、イェットさんからこの店のオーナーさんから名前を取ったって聞いたんだよ。一度会ってみたいもんだね・・・。」好美「ははは・・・。」 引き笑いをしながら目線を外すオーナー、まさか知らない間に店の名前が決定していただなんて思わなかったらしい。好美は「自分の名前は入れないでおこう」と考えていたのだが、時既に遅し。あらゆる契約会社全てで「コノミーマート」として話が通ってしまっていたのだ。どうやら夫のゲオルを通してイェットが手を回していたそうで。好美「こんな大きな看板まで作ってる・・・、ここまで行くと仕方がないなあ・・・。」 ピースサインをした好美の顔が描かれた看板を見ながら呆れた様にぼそっと呟く好美の様子を
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