-㊴ 開店- いよいよ2店舗が開店するという噂が噂を呼び、ネフェテルサ王国の中心地にある好美所有のビルの前には24時間営業の物珍しさに人々が集まっていた。 各々の店の開店時間10分前、混雑を予想した好美はマンションの住人の為の出入口の確保を確認した。流石にやっとの思いで迎えたこの日に住人からクレームが出てしまうと元も子もない。住人には悪いが暫くは裏側の出入口のみを使って貰う様に協力を要請した、ただその代わりと言っては何だが開店から数日間は月極の駐車場代をこっそり無料にしておいて納得して貰った。これは住人と好美だけの秘密なので「月極」の表示はそのままにしてある、でないと住民でもない客が勝手に止めようとするからだ。因みに住人にはパスカードを渡してあり、ゲート横の機械にカードを通さないと駐車場と外を出入り出来なくなっているので一応対策は万全なのだが。 駐車場を利用していない住人や魔学校の学生にはバス代等の無料券を渡している、ただ気軽に開店したばかりの2店舗を利用して欲しいという気持ちからクーポン券をも渡しておいた。 一応学生等のアルバイトの募集はしていたのだが、採用していた者の中には魔学校の授業の時間割などの関係上において仕事に出る事が出来ない者も出て来ていて十分な人員を確保できなくなっていた。なので暫くの間は24時間営業はせずに各々の店長、副店長、そしてナイトマネージャーが開店時間を絞って集中的に接客等の対応を行っていた。 勿論深夜の利用を考えていたお客さんもいただろうから今回は「予めご了承ください」とオープンを告げるポスターに書いておいたのだが・・・、効果はあったのだろうか。 オープンセールに集中すべく、「暴徒の鱗」の2台の屋台や各々の旧店舗は暫く休業にして全従業員が新店オープンに集中出来る体制を取った。 また「コノミーマート」ではゲオルやパルライ、そしてレーゼが魔力による『人造』で臨時の従業員を作り出して接客等に当たる事にした。『人造』による従業員は両方の店舗で十分な対応を出来る様に作られているので何があっても安心だ。好美「でもどうしてここまで?」 と好美が聞くと、ゲオルは流通ルート確保への交換条件としての2店舗で出た利益の数パーセントの支払いで、弟子であるパルライは業務提携への協力へのお礼で、レーゼはバイト時代のナルリスに楽しませて貰ったお礼、
Huling Na-update : 2025-06-02 Magbasa pa