Lahat ng Kabanata ng (改訂版)夜勤族の妄想物語: Kabanata 221 - Kabanata 230

252 Kabanata

4. 「異世界ほのぼの日記2」㊴

-㊴ 開店- いよいよ2店舗が開店するという噂が噂を呼び、ネフェテルサ王国の中心地にある好美所有のビルの前には24時間営業の物珍しさに人々が集まっていた。 各々の店の開店時間10分前、混雑を予想した好美はマンションの住人の為の出入口の確保を確認した。流石にやっとの思いで迎えたこの日に住人からクレームが出てしまうと元も子もない。住人には悪いが暫くは裏側の出入口のみを使って貰う様に協力を要請した、ただその代わりと言っては何だが開店から数日間は月極の駐車場代をこっそり無料にしておいて納得して貰った。これは住人と好美だけの秘密なので「月極」の表示はそのままにしてある、でないと住民でもない客が勝手に止めようとするからだ。因みに住人にはパスカードを渡してあり、ゲート横の機械にカードを通さないと駐車場と外を出入り出来なくなっているので一応対策は万全なのだが。 駐車場を利用していない住人や魔学校の学生にはバス代等の無料券を渡している、ただ気軽に開店したばかりの2店舗を利用して欲しいという気持ちからクーポン券をも渡しておいた。 一応学生等のアルバイトの募集はしていたのだが、採用していた者の中には魔学校の授業の時間割などの関係上において仕事に出る事が出来ない者も出て来ていて十分な人員を確保できなくなっていた。なので暫くの間は24時間営業はせずに各々の店長、副店長、そしてナイトマネージャーが開店時間を絞って集中的に接客等の対応を行っていた。 勿論深夜の利用を考えていたお客さんもいただろうから今回は「予めご了承ください」とオープンを告げるポスターに書いておいたのだが・・・、効果はあったのだろうか。 オープンセールに集中すべく、「暴徒の鱗」の2台の屋台や各々の旧店舗は暫く休業にして全従業員が新店オープンに集中出来る体制を取った。 また「コノミーマート」ではゲオルやパルライ、そしてレーゼが魔力による『人造』で臨時の従業員を作り出して接客等に当たる事にした。『人造』による従業員は両方の店舗で十分な対応を出来る様に作られているので何があっても安心だ。好美「でもどうしてここまで?」 と好美が聞くと、ゲオルは流通ルート確保への交換条件としての2店舗で出た利益の数パーセントの支払いで、弟子であるパルライは業務提携への協力へのお礼で、レーゼはバイト時代のナルリスに楽しませて貰ったお礼、
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊵

-㊵ 夜勤初日- 内線電話を切った瞬間に現れた好美の姿を見たデルアは焦っていた、悪いのは好美なのだが。デルア「いくら何でも早すぎるよ、まだ弁当箱も取り出していないのに!!」好美「ごめんごめん、焦り過ぎた。」 未だ焦っている様子の好美を見かけたイャンダが気を利かせてお冷を手渡した。イャンダ「好美ちゃん、ちょっとは落ち着きなよ。でないと初日から印象悪くなるよ。」好美「ごめんごめん、助かる。」 受け取ったお冷を一口飲んでやっと落ち着いた好美を見かけたイェットが咄嗟に声を掛けて来た。イェット「こっちも余っていたら渡すべきだったね、契約上売れ残ったら結局オーナーの好美ちゃんが買い取る事になるから。ただ今日は全部売り切れになっちゃったよ、ごめんなさいね。」好美「ちゃんと売れた事は嬉しい知らせだから私は嬉しいですよ、明日もお願いします。」デルア「ほら、これでいいか?」 そうこうしている内にデルアが色々詰め込んだ数段の弁当箱を持って来た、醤油ダレで煮込まれた叉焼と豚キムチ、そして白飯の香りがたまらなくて好美は持って行かずに今すぐ食べたいと思ってしまった。好美「ありがとう、行ってきます!!」女性「ちょっと待った!!」 夜が更けて真っ暗になった街中へと消えようとした好美を聞き覚えのある女性声が引き止めた、先程までの弁当の香りをかき消す様に芳しい匂いがそこら中を包んだ。 声のする方向へと振り替えると鍋の入った袋を持った光がそこにいた。光「ごめんね、これをニコフさんに渡しておいてくれる?「いつものお供え物」って言えば分かると思うから。」好美「分かりましたけど、鍋が「お供え物」ですか?」光「本人に渡せば分かるって。」 光から袋を受け取った好美は弁当と一緒に『アイテムボックス』へと入れ、王宮手前まで『瞬間移動』した。 突然現れた好美の姿を見るや否や、金の鎧に身を纏う守衛の大隊長(パラディン)が怪しい者を見る目で好美を睨みつけた。守衛「貴様、誰だ!!」好美「私、こういう者です!!」 昼間の守衛の者とは違う人間だったので、咄嗟に入場許可証を提示する好美。一応、許可証は偽装不可能なはずなのだが。守衛「待て、アポはあるか。それとギルドカードか身分証明書を出せ。」 すると男性の声が守衛の向こうから聞こえた。男性「お前ら何をやっているんだ。その方は今日
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊶

-㊶ 夜勤の制服と竜- 2人は中庭に入ると月夜に照らされた王宮を眺めながら石畳を歩いていた、好美に紳士的な印象を持たせるためか、ニコフはさり気なく歩幅を好美に合わせていた。ニコフ「先程は私の部下が驚かせて、申し訳ございませんでした。後できつく叱っておきますので。」好美「いえいえ、少し驚きましたがお気になさらないで下さい。」ニコフ「良かった、それを聞いて安心しました。」 ニコフの案内で「夜間見回り係々員通用口」へと向かい、教えられたパスワードをドア横の機械に入力し、開錠音を確認して中へと入った。6畳位の空間が広がり、真ん中にはテーブルと椅子が置かれている。奥には大小2つの扉があり、ニコフは小さい方の扉を指差した。ニコフ「ここは夜間見回り係用の控室です、あちらの小さい方の扉がロッカールームとなっていますので手荷物はあちらにお願いします。ただ私にも何があるか分かりませんのでご貴重品は必ず身につけておいてください。それと・・・、この紙袋に制服が入っていますのでそれに着替えてからまたこちらにお戻りください・・・、と言ってもあれですね。」 手渡された紙袋を抱えて小さな扉へと向かう、中には鍵付きのロッカーが並んでいて名札と思われる木の板に「倉下好美」と名前が刻まれた物を見つけ早速手荷物を入れると紙袋の中身を確認した。好美「これ・・・。」 渋々中に入った制服に着替えて先程の控室に出ると、もう既に同じ制服を着たニコフが待ち構えていた。 好美は違和感たっぷりの制服について確認する事にした。好美「ニコフさん・・・、これつなぎですよね?本当にこれが制服なんですか?」 先程まで好美が着ていた物とさほど変わらないつなぎ、それが故に王宮の制服としては合ってないのではないかと疑問を抱いていた。ただニコフ曰く、理由はとてもシンプルだった。 ただ、好美個人は制服がつなぎで安心していた。ニコフ「私も人づてに聞いたのですが、王様が動きやすさ重視での制服を探されていた矢先にちょうど好美さんの衣服をご覧になってこれになさったそうですよ、お気づきになりませんでしたか?」好美「い・・・、いえ・・・。私国王様になんて会っていません!!」 それもそうだ、今思えば国王であるエラノダは私服で好美の面接を行っていたので気付かないのも無理は無い。 そういった会話を交わしていると、通用口の外
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊷

-㊷ 夜の王宮- 大きな扉を開けようとしたニコフは何かを思い出したらしく、即座に手を離した。ニコフ「すみません、忘れてました。まだシフト表等をお見せしていませんでしたね。」 テーブルへと好美を案内すると、近くに会った棚から用紙を数枚取り出した。最初はシフト表だ、見てみると好美は火曜日~木曜日の夜に出勤する様になっていて、これはニコフと同じらしい。ニコフ「基本的には私も一緒にお仕事をさせて頂きますので何か分からない事があったら何でも聞いて下さいね、では次に行きましょう。」 好美は安心しながら手元の用紙を捲った。 次の用紙は王宮の地図になっていた。よく見ると王宮は中庭を囲んで正方形となっており、各部屋が1つの廊下で繋がっていた。 地図上の各所には数値を書き込む箇所が用意されていた。ニコフ「この用紙はこちらの棚にありますので見回りに行く時、この天板に挟んで持参して下さい。詳しくは後ほど説明しますので今は置いといても大丈夫です。」 ニコフに促されるがままに好美は次の用紙を見た、そこには23時から6時までの時間帯が表示されている。どうやら見回りのチェック表らしいのだが何故か0時、2時、そして4時の所が蛍光ペンの様な物で塗られているので尋ねてみると。ニコフ「その時間に外せない仕事があります、これも詳しくは後ほどその時に。では、この用紙を普段置いてある場所に戻して・・・。さてと、そろそろ参りましょうか。」 23時になったので3人はニコフの案内で夜の王宮内部へと入った、ほぼ月明りと2人の魔力灯火、そして好美の懐中電灯のみで照らされた暗い廊下を左回りに歩く。 歩きながら将軍長は小声で2人に忠告した。ニコフ「くれぐれも王族の方々を起こさない様にお願いしますね・・・。」 ニコフがそう言うと出来るだけ足音を刺せない様に歩を進めていった、すると廊下のある箇所からぼんやりと青白い光が見えて来たので3人はその光の下へと近づいてそこにある小さな扉を開いた。中にはデジタルで表示されたメーターが数機。ニコフ「このメーターは上から気温、湿度、魔力電圧、水力電圧、風力電圧、電力を表示しています。この数値を先程のこの用紙に記入して下さい。」 天板に挟んである用紙の各所に記入していく、メーターは王宮の四隅にあるらしく各々の場所で記入するそうだ。 各所での記入を終え、控室へと
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊸

-㊸ エリューの大切な業務- エリューは廊下の途中にある小さな扉から中庭に出てサラマンダーの姿に戻り、眩しく光る先程の場所付近で空へと向かって火を吐いた。エリュー「古の神よ・・・、どうぞご降臨くださいませ。」 コンビニのナイトマネージャーを担うサラマンダーはそう唱えると人の姿に戻りその場に跪いた。ニコフも好美を連れて中庭に出ると、同じように跪いたので好美も真似した。女性「うむ、待っておったぞ・・・。」 すると、眩しい光から女性が出て来たではないか。その女性は3人の目の前できょろきょろと辺りを見回している。女性「おい、いつもの「あれ」はどこだ?まさか忘れた訳ではあるまいな。」ニコフ「好美さん、急いで「あれ」を!!」 中身をこぼさない様に『アイテムボックス』に入れておいたのだがまずかったのだろうか、そう思いながら光に渡された「お供え物」を出した。 蓋を開けると中には一般的な「2日目のカレー」が入っていた。女性「これじゃこれじゃ!!これが週に1度の楽しみなのじゃ、あの者のカレーを食べないとわしゃ死ぬでのう!!」ニコフ「ではクォーツ神様、こちらへ・・・。」 3人がクォーツを厨房へと案内すると、ニコフはお釜やオーブンから炊き立ての白飯とナンを出してカレーライスとナンカレーとして提供した。クォーツ「幸せじゃ・・・、来週も頼むぞよ・・・。」 カレーを持ってそう言うと、クォーツは月夜に消えて行った。 それから約2時間が経過した2時過ぎ、いつも通り見回りを終えた3人を控室で先程とは違う女性が待ち構えていた。 よく見ると、目に涙を浮かべている。欠伸でもしたのだろうか。 半袖短パンのその女性の姿を見たニコフはまた先程の様にカレーを提供した。ニコフ「ペプリ王女様、大変お待たせいたしました。」ペプリ「ニコフさん、クォーツ姉ちゃんは?」ニコフ「いつも通り、お元気そうになさっておられました。」ペプリ「久々に会いたかったのに、もう消えちゃったの?」ニコフ「はい・・・、大変申し訳ございません。しかし、流石に一柱の神を引き止めるのは私には重荷でございます。」ペプリ「分かった・・・。」 2時間前の眩しい光で目が覚めたのか、少々不機嫌そうにしていた王女らしきその女性は右手を高らかに揚げた。 その右手から、王女が空に向かって光を放つと通用口の外からドアをノ
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊹

-㊹ 国王の好物の夜勤明けの客人- エラノダはカレーを拭き取ったじゃが芋を潰すと、小麦粉とパン粉を付けて知らぬ間に用意していた油でゆっくりと揚げた。そう、カレーコロッケの完成だ。国王はそれを肴に1人瓶ビールを呑み始めた。 さり気なく揚げ油を処理して、鍋を片付けたニコフは付き合いきれないと言わんばかりの呆れ顔を見せた。ニコフ「王様、御片付けと明かりだけはお願いしますよ。」 そう言うと3人はその場を去って行った、国王なのに扱いが雑な気がしたが疲れが出て来たので好美はスルーする事にした。 控室に戻ると好美はデルアに貰ったお弁当を取り出した。好美「何が入っているのかな・・・。」 ワクワクしながら蓋を開けると中には「暴徒の鱗」の美味しい料理と白飯がズラリと。 空腹に身を任せて勢いよく食べ終わると、次の見回りに向けてお茶を飲みながら一休みした。 数時間後、最後の見回りを終えて控室で過ごして終業時間の7:00。 ロッカールームで今では完全なる私服と化してしまった方のつなぎに着替えて通用口から中庭に出た。好美「お疲れ様でした。」ニコフ「好美さんもお疲れ様でした、これからもよろしくお願いします。」 朝の雰囲気を楽しむかと王宮から自ら所有するビルまで歩くと、コンビニに商品である弁当を納品するトラックが1台。 昨日より量が多いので好美はドライバーに事情を聞いた。ドライバー「昨日の閉店間際に一気に買い込んだ人がいたみたいだよ。」 その言葉を聞いた好美はイェットに聞いてみる事にした。好美「ただいま、昨日の晩に弁当を全て買い込んだ人がいたんだって?」イェット「好美ちゃんおかえり、聞いたんだね、それがとんでもなく大物らしいんだよ。」 すぐさま監視カメラの映像を確認すると1人の女性が残った弁当を全て買い込んでいたのが映っていた、映像の確認を終えると映っていた女性が入り口前に立っている。 好美は女性に事情を聞くことにした。好美「あの・・・、どうされました?」女性「あの私・・・、王宮横の教会で孤児院をやっているメイスと申します。実は、いつも食事を用意する担当の者が怪我で入院する事になりまして。他に料理が出来る者はいても子供達の舌に合う物を作れる者がおらず、我々の食事の用意も兼ねてこちらのお弁当を頼りにさせて頂く事にしたんです。」 そうしたものかと考えてい
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊺

-㊺ 気持ちの問題- 一人で食べ切れるか分からない量の肴が用意されていたので少々不安になっていたが、メモ書きを改めて見ると良い従業員に出逢えたなと改めて嬉しくなっていた。 『転送』で自宅へ送ろうとすると、調理場の端っこで仕込みを終えたイャンダとデルアが開店まで仮眠をとっていた。 「開店1時間前に起こして下さい」と書かれたメモが置かれていたので後でお礼を兼ねて起こしてあげようかと思った。 『瞬間移動』で15階へ向かうと一先ず前日録画したアニメやドラマを確認する事にした、こっちの世界で日本の番組が見えるのは本当に助かる。 満天の青空が広がっているので取り敢えず屋上で見ようと思った、こんな事もあろうかと屋上のテラス兼露天風呂用にテレビをもう1台買っておいて良かったと改めて思えた。 この世界での初仕事を終えた記念に、いつもは呑まないあの有名な「ちょっと贅沢なビール」をおまけで買った。 元々のデザインでは、描かれている恵比寿様の絵に鯛が1匹だけいるのだが、ごくたまに2匹描かれている「レア物」が存在しているのだ(※事実だそうです)、好美は偶然それを引き当てたらしい。 露天風呂に浸かり、テレビを見ながら「レア物」の缶を開けて一気に煽る。好美「今思えばこの世界に来て色々あったな・・・。短期間だけど頑張って良かった、何か良い事ありそう。でも本番はこれからだから頑張らなきゃ。」 そう呟くと、好美はジャグジーのスイッチを入れた。一晩働いた好美を無数の泡が癒していくのを感じながら好美は缶の中身を再び煽った。 露天風呂から出てバスタオルで拭き、今度必ず私服を買おうと誓いながらいつものつなぎを着て1階へと降りた。2店舗の開店1時間前、メモに書かれていた通り2人を起こす事に。好美「起きろ、あんたらオーナーにこんな事させんの?」イャンダ「んん・・・。ああ、好美ちゃん。もう吞んだのかい?」好美「まだよ・・・、あたし「楽しみは後に」派だから。」デルア「それにしてもビールの匂いがするぞ・・・。」好美「あはは・・・、やっぱりバレましたか。」 店長と副店長はやったなと言わんばかりに握手を交わした、まだ用意された料理は食べていないのに。 好美が2人の行動が何を意味するかが分からない事を表情で表していると、何かを思い出したかのように調理場のメモを見直した。 デルアは冷蔵庫
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊻

-㊻ 試行錯誤の注文システム- シューゴの声で昼が来た事を実感する好美、そろそろお楽しみの「あれ」をする時間帯が近づいて来た様だ。好美「そう言えば・・・。」 何かを思い出した好美は自宅である15階のキッチンへと向かい、料理用の小型エレベーター横にあるタッチパネルを開いた。 1階の「暴徒の鱗」にある液晶パネルへと繋がる住人限定の注文システム、これを使ってみる事にした。 好美がふと画面の右上に目をやると。好美「もう皆ったら・・・、何よ・・・。」 本来は部屋番号が書かれているのだが、この15階は好美しか住人がいないので「いらっしゃいませ 我らが好美オーナー(※本来はここに部屋番号) 様」と表記されていた。 それを見て思わず笑みがこぼれてしまった。好美「さてと、そうだな・・・。餃子と叉焼でしょ、あれ?唐揚げなんてあったんだ、頼んでみよう。こうすればいいのかな、「注文確定」を押して・・・。」 好美が注文を確定させると画面上に支払い方法の選択ボタンが現れた。「現金」か「魔法(クレジット)カード」が使えるらしい、オーナーでもまだ知らない事が多い様だ。好美は興味本位で「現金」を押してみた、誰かが取りに来るのだろうか。 すると「料金をお支払い口にお入れください」と表示されたので好美はキョロキョロと探してみたが何処にも「お支払い口」など無い、すると「カチャッ」という音と共にタッチパネルが開いたので引いてみると探していた「お支払い口」が大きな口を開けていた。 どうやら紙幣も硬貨も同じ場所から入れる様になっているらしく、好美は一先ず2000円を入れてみた。下にお金が落ちていく間に精算がなされ、数秒後に下にある取り出し口らしき穴から釣り銭が出て来た。きっとオープンの直前まで試行錯誤を繰り返し、皆がアイデアを出しながら改良に改良を重ねてこうなったのだろう。 釣り銭を受け取りタッチパネルを閉める、それから数秒後に小型エレベーターが上へと動き出した。 「15階です」の電子音と共にエレベーターが開くと出来立ての料理に伝票と下半分が折られているメモ用紙が1枚添えられていた。 メモ書きには「おつまみメニューの人気商品、生姜醤油の唐揚げと今度から出す予定の新作である塩麹唐揚げを半々ずつ入れていますのでご試食ください。」と書かれている、その下に目線をやると。好美「ん?P.S
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊼

-㊼ オーナーとしての葛藤と深夜の背徳- 好美は餃子や唐揚げを肴に昼呑みしながら葛藤していた、このまま何もせずに甘えていて良いのだろうかと。 別に働いていない訳ではない、仕事を含めて生活の時間帯が正反対なだけなのだ。しかし、第三者の目線からすると高層ビルの屋上で昼間から呑んでばかりのニートの様に見えなくもない。 よく考えれば、一般的なコンビニのオーナーもいち従業員として店に出ている場面をよく見るので自分もそうするべきだとどうしても思ってしまう。 今は2店舗が開店したばかりなので客足の多さを予測し、時間帯を限定して営業しているがいずれは深夜営業を始めようと考えている。というより深夜営業が目的でこのビルに「コノミーマート」も「暴徒の鱗」も開店したのだ、それは自分が夜勤の人間だからと言っても過言ではない。 本格的な営業を始める前に自分もある程度のスキルや経験を得ておこう、いや得ておくべきだ。 今夜と明日の夜は王宮での夜勤なので明後日にでもイャンダとイェットに相談してみよう、そう心に決めつつ缶ビールを呑み干した。 夜になり、王宮へと向かう。昨日の今日なので流石に守衛も好美を制止する事は無かった。ニコフと挨拶を交わしてロッカールームで制服に着替えて仕事開始、なのだがニコフは昨日と違って気楽そうな表情をしていた。ニコフ「今日は昨日みたいにカ・・・、お供え物が必要という訳はないのでご安心ください。何も起こらない限りは1時間に1回の見回りだけですからゆっくりお過ごし頂いて結構です。」 昨晩、ニコフに教えて貰った通りに各所のメーターの数値を書き込みながら見回りを行う。 順調に終業時間へと近づき、現在深夜4:30。数時間前に持参した弁当を食べたのは良いのだが小腹が空いて来た。 控室の隅にある小さな魔導コンロでお湯を沸かして、自らが持ち込んでいたカップ麺を食べる事にした。好美「この世界にもやかんなんてあるんだ・・・。」 よくある金色のあのやかん、ほら灼熱の夏日に野球部が直接水や麦茶を飲んでいる場面をイメージ出来るあの定番のやかん。ニコフ「それ良いでしょう、光さんがくれたんですけどデザインが自分のお気に入りでしてね。」 そうこうしている内にやかんから湯気が出て来る、その後「ピュー!!」と大きな音を立てて沸き上がりを知らせた。 カップの蓋を半分だけ開けて慎重
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4. 「異世界ほのぼの日記2」㊽

-㊽ 深夜の来客- 暗く静まり返った王宮内、4:50。皆が寝ているはずの王宮の端にある夜間見回り係用の控室の前にはそこにいないはずの「一柱の神」と称される人化した古龍(エンシェントドラゴン)、クォーツ・ラルーだった。純白の民族衣装に身を包んだその姿はただただ綺麗な女性だ、おっとそんな事言ってる場合ではない。 よく考えればエリューもいないのにどうやって降りてきたのだろうか、まぁそれは後で聞くとして。好美「あの・・・、今日は光さんのカレーは無いんですけど・・・。」 好美がそう言うと少し涙目の古龍は手で涙を拭い顔を赤らめて重い口を開いた、先日とはまるで別人とも思える口調だった。クォーツ「すまねぇ・・・、悪い(わりい)・・・。あまりにも美味そうな匂いで休憩中に降りてきちまった。」好美「え?休憩中?」 本人が言うには、八百万の神々が3交代制でこの世界と天界の間にある門の番をしていたのだが、久々の夜勤でどっと疲れがきたらしく、そこから来た空腹に耐えていた丁度その時に好美達が食べていたカップ麺の匂いがして来たのだという。 ただ神々の世界にも夜勤が存在していたとは、正直驚き。それとも好美の転生時に作り替えられた内の1つなのだろうか。一先ず、これは横に置いといて・・・。 クォーツの担当する門番の仕事が丁度休憩時間になったのでこっそり抜け出して降りてきたのだそうだ、それにしても竜(ドラゴン)族は鼻が利くと聞いていたがまさかここまでとは。それとも神が故の特殊能力なのだろうか。一先ず、それも置いといて・・・。クォーツ「やはり匂いはここからだったか・・・、すまねぇが1つ分けて貰えるか?死にそうなんだよ・・・。」 「一柱の神」が「死にそう」などとは何という皮肉、しかし目の前の神の目から見るとどうやら嘘をついている訳ではないらしい。しかし、神にカップ麺を差し出してもいいのだろうか。 そんな事を考えていたらさり気なく2個目のカップ麺を楽しんでいたニコフが奥から出て来た、少し剣幕とした表情だ。 ニコフの表情を見た古龍は少し怖気づいている、何か事情でもあるのだろうか。ニコフ「良いんですか、こっそり降りて来ても。王女様は良いとして、エリューに怒られますよ。」クォーツ「何言ってんだよ、あいつだけが「週1の約束」って言ってきてただろ?元々は自由に行き来出来んだから怒られる理由
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