-㊾ 早すぎる再訪と突然の知らせ- 大学病院の救急治療室の前の廊下で美麗の復帰を今か今かと待っていた一同は、美麗の意識が戻ったという知らせを受けて治療室内へと向かったが結愛と光明はその場で足を止めた。守「おい、何やってんだよ。」結愛「俺達の所為で意識不明にしちゃったからやめておくよ、テレビのニュースで流れちまった事は間違いなく真実だからな。」光明「折角意識を取り戻したのにまた迷惑を掛ける訳にも行かんだろう。」守「そうか、取り敢えず様子を見て来るよ。」 自動ドアの向こうで数台のベッドが並べられ精密な医療機器に囲まれた室内、そこで美麗は呼吸器等の機器を外してテレビのニュースを見ていた、どうやら未だに結愛が死者である事実を受け止める事が出来ていないらしい。美麗(日本語)「パパ、これ本当なの?結愛さん昨日店にいたじゃない、訳が分からないよ。全国ニュースが嘘ついているんじゃないの?」龍太郎「美麗(みれい)・・・。」 残念ながら報道されているニュースが嘘ではない事、そして結愛に聞いた通りの話を全て話した。守「なぁ美麗(メイリー)、今結愛に会えるなら会うか?」美麗「うん、知らなかったとは言っても結愛さん達に失礼な事しちゃったもん。会って謝りたい、よいしょっと・・・。」 無理くりにベッドから降りて歩き出そうとする美麗、しかし治療に耐えた体には余り体力が残っていなかった。守「今は動かない方が良いんじゃないのか?俺、連れて来てやるよ。」美麗「ごめん、助かるよ。」 美麗を気遣い結愛達を呼びに廊下へと向かう守、本当に気遣いの出来る奴だ。 守は自動ドアを開けて廊下に出てはみたがそこに結愛達の姿は無かった、思い出したかのように催したので化粧室を探そうと歩き出すとある看護師が守に手紙を渡した。裕孝の母、小比類巻光江だ。息子の結婚式の翌日だと言うのにバリバリ仕事をしていた様だ。光江「あ、守君!!ナースセンターに結愛ちゃんに似た子がこれを置いていったって聞いて持って来たんだよ。あんた宛だってさ。」守「俺に?」 手紙の封筒の表麺には「守へ」と、そして裏面に「貝塚結愛」と書かれていた。守は早速封筒を開いて中を確認した。守へ 美麗ちゃんには驚かせて悪かったって謝っておいてくれ、俺らは急な呼び出しがあったから帰るぜ。次はいつ来るか分からんが元気にしてろよな。あ、叔
Last Updated : 2025-12-01 Read more