クズ男と初恋を成就させた二川さん、まさか他の男と電撃結婚! のすべてのチャプター: チャプター 1471 - チャプター 1472

1472 チャプター

第1471話

「でも、紗雪は......」緒莉が話を途中でやめると、美月は真面目な顔で言い切った。「全部、あの子の自業自得よ。二川グループを離れるって決めた以上、それに伴う代償くらい覚悟しておくべきだったの」そのあまりにも冷淡な態度を見て、緒莉もそれ以上は何も言えなくなった。これ以上話を続ければ、美月を不機嫌にさせてしまいそうな気がしたのだ。だったら、わざわざ逆らう必要もない。むしろ今は、美月に合わせておいた方がいい。「うん、そうだね」美月は、素直に頷く緒莉を見て満足そうに微笑んだ。「緒莉は、自分の仕事をちゃんとしていればそれでいいの。今までみたいに、二川グループのためにしっかり案件を取ってきて。他のことまで気にしなくていいわ」少し声を柔らかくして続ける。「私はずっと、あなたを鍛えたいって思ってた。いつまでも私の後ろに隠れてほしくなかったから。でも時には、お母さんに頼ったっていいのよ」その「立派な母親」らしい言葉を聞きながら、緒莉は内心少し笑いそうになっていた。だがもちろん、顔には出さない。向こうがここまで綺麗にセリフを用意してくれているのだ。ここで空気を読まずに反発すれば、自分の方が聞き分けのない娘に見えてしまう。「ありがとう。お母さんが私のためを思って言ってくれてるの、ちゃんと分かってるから」そうして母娘は寄り添い合う。まるでお互いこそが、一番の支えであるかのように。だが、そのやり取りをそばで聞いていた伊藤は、心の中で大きな衝撃を受けていた。――まさか、美月がここまで変わってしまうなんて。本当に紗雪のことを心配していないのか?それとも、もう何の情も残っていないのか?そう思うと、伊藤は紗雪が不憫でならなかった。こんな母親の元に生まれてしまうなんて。むしろ、有佑がまだ生きていた頃の方が良かった。少なくともあの頃の紗雪には、ちゃんと愛してくれる人がいたのだから。だが今の美月は違う。もう紗雪の味方にはなってくれないだろう。伊藤は、これから先は紗雪が一人で道を切り開いていくしかないのだと感じていた。――もっとも、紗雪の夫はかなり良い人だと聞いている。二人で力を合わせて生きていけるなら、きっと悪い未来にはならないはずだ。今の伊藤には、ただ心の中でそう祈ることしか
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第1472話

【前はこんな監督じゃなかったよね?これまで担当したバラエティ、どれも評判良かったのに。今回どうしちゃったの?】【見損なった】【ここではっきり言っとく。たとえ推しが出てても、この番組だけは絶対見ない】【推したちが可哀想......なんでこんな女と共演しなきゃいけないの】ネットでは好き放題に叩かれていた。だが、それでも監督の考えはまったく変わらなかった。その様子を外から見ていた紗雪でさえ、思わず胸が痛くなる。彼女はずっと、「自分が降板になる」という知らせを待っていた。なのに、監督側からは何の動きもない。その瞬間、紗雪は本当に胸がいっぱいになった。――まさか、ここまで自分を信頼してくれているなんて。彼女は強く思う。番組が始まったら、必ず全力で向き合おう。真剣にこの企画に取り組み、ちゃんと視聴者へ建築の魅力を伝えよう、と。その横で、清那も感極まったように紗雪の肩を軽く叩いた。目にはうっすら涙まで浮かんでいる。「......こんな監督、私初めて見た。ネットじゃあんなに叩かれてるのに、全然ブレないんだよ?ずっと自分の信念を貫いてる」清那は本気で感動していた。「きっとこういう監督だからこそ、何をやっても成功するんだよ。私、これから絶対、この監督のことを応援するよ」紗雪も同じ気持ちだった。むしろ清那の言葉は少しも大袈裟ではないと思う。――こんな監督なら、きっと何をやっても成功する。それは間違いない。「私もそう思う」紗雪は静かに頷いた。「番組が始まったら、私たちも頑張ろう。アンチが何も言えなくなるくらい」そう口にしながら、彼女は心の中で密かに決意を固める。すると清那がふと思い出したように尋ねた。「そういえば、いつ頃から収録参加するんだろ?もうここまで来てるのに、まだ正式な連絡ないよね?」「たぶん、ここ数日じゃないかな」紗雪は少し考えてから答えた。「今ネットの話題もどんどん大きくなってるし、逆に番組の宣伝にもなってる。たぶん『絶対見ない』って言ってる人ほど、放送始まったら結局見に来ると思う」それに清那も深く頷く。「分かる。そういう人たちって、叩きながら『番組でどう失敗するか』を見に来るんだよね」紗雪は思わず笑った。「今の人って、だいたいそんな感じだ
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