「俺に考えがある。 ゾルダはあまり力入れずに。 攻撃は控えめでいいから」どうやらあやつは何か思いついたのかのぅ。 ゼドがしつこいおかげで、力加減も難しくなってきておる。 ここはあやつの作戦に乗っておこうかのぅ。「しかたないのぅ…… おぬしの作戦とやらを試すかのぅ。 ここから先は足止め程度しか攻撃はせんからのぅ」「それでいいよ。 じゃ、シータ、よろしく」あやつは横にいるシータに何か頼んでいるようじゃが、いったい何をするのかのぅ。「坊ちゃんも人使い荒いですの。 ゾルダ様に……」ワシの方をちらっと見ておるシータ。 おおかた、ワシに似ておるとか言いたのじゃろぅ。「は? 何か言ったかのぅ、シータ」「なんでもございません」しらばっくれるシータはあやつの近くにそそくさといくと、あやつを抱えて近距離の転移をしはじめた。「な……なんでこの恰好?」足を抱えられ、わきの下に手を通し、ひょいと持ち上げられたあやつは、顔を真っ赤にしておる。「まぁ、どんな格好でもいいではないですかの」「なんで、よりによってお姫様抱っこなんだよ!」「文句はあとから聞きますの。 今は、ゼド坊ちゃんの方をなんとかしてほしいの」シータはそう言うと、ゼドの近くにあやつを連れて転移しおった。「……うーん、もう、いいや。 とりあえずやる!」恥ずかしいと思うより、やらねばいけないことを優先したあやつは目の色を変え、魔法を発動しおった。「デトックス」? デトックスとな? そんな魔法、あやつへのダメージにはならんぞ?「おぬし、何を考えておるのじゃ。 そんな解毒魔法で、ゼドをどうする気じゃ?」「まぁ、見ていてよ。 上手くいくかどうかは分からないけど……」あやつはそう言うと、デトックスをゼドの奴に放つと、シータの転移魔法でゼドから離れ、 また、ゼドの死角に転移して、解毒魔法を繰り返しおった。ゼドの奴も鬱陶しいコバエがいたかのように、腕をブンブンと振り回しておるが…… 神出鬼没のシータとあやつを捕らえることが出来ない。 やがて、そっちの方が気になりだしたのか、ワシへの攻撃は止んでいきおった。ゼドの意識があやつに集中し始めたところもあり、ゼドの闇雲さは消え始めていきおった。 出現箇所を考えて、攻撃するようになってきおった。
Last Updated : 2026-01-05 Read more