Home / 文芸 / ソラと庭ごはん / Chapter 31 - Chapter 33

All Chapters of ソラと庭ごはん: Chapter 31 - Chapter 33

33 Chapters

第十話 ボロネーゼと夏の大三角(その二)

 急いで着替え終わった私は、外の収納庫へ向かった。メッシュタープや焚き火台、黒のアイアンテーブルやチェアを出していく。あとは玄関内の収納室からキャンプギアを必要な分だけ取り出し、外へ運びこむだけ。 (料理は、シンブルバーナーの方が早いから出しておこう) 今回は焚き火台で調理しないことに決めた。別で用意した調理器具は折り畳み式のガスバーナーにして、お湯を沸かす方法で取り組もうと思う。メッシュタープを立て終えた後は、いつもの配置でテーブルなど順番に置いていった。 (もう暗くなる前に、焚き火をやり始めなきゃ!) 日が落ちる前にやっておかないと、暗闇の中でやるのは大変だからだ。焚き火台の中に前回の炭や乾燥した松ぼっくりと細い木の薪を山型にして組んでいった。先日作ったフェザースティックにライターで火をつけ、下の方に火をスティックごと放り込んだ。火吹き棒で吹き込みつつ火が燃え回って来たところで、太めの薪を二本追加で積んで燃やしていく。 (色々と作業してたらお腹も空いてきちゃったなぁ……) その間、私はまず腹ごしらえとして晩御飯を作ることにした。 (乾麺とソースを出して……) インスタントで済ませちゃうけれど作ってみようと思ったのが、パスタだ。数種類ある中から選んだソースは、王道のボロネーゼ。私は、パスタの中ではミートソースが大好きである。ガスバーナーの先に五徳を取り付け、深めの片手鍋クッカーで水と塩を入れて沸かす。沸騰さえできたら入れても良いように、一人分の麺を分けてあるし準備万端だ。 (お湯が沸くまで、しばらく休憩しよう) 今回選
last updateLast Updated : 2025-10-20
Read more

第十話 ボロネーゼと夏の大三角(その三)

 食事後、焚き火の中にやや太さがある薪を二本追加する。ご飯だけではなく、星空を見るための庭キャンプ。特に夏の大三角といわれるものや季節の風物詩である、七夕といえばお馴染みの天の川が見えやすい時期だ。夕方六時半とはいえ、そろそろ夕日が落ちてしまう時間になる。 (よし、そろそろ明かりをつけよう) 私は、小さめのLEDランタンを先につける。先日恭弥さんから誕生日プレゼントでもらった、テーブルランタンをつけることにした。テーブルランタンは、OD缶という上側に丸みがあるガス缶を取り付けて使用する。ちなみにODの意味はOUT DOORの略のこと。ホームセンターやアウトドアショップ専門店で売られている。 (ランプ取り付けたら、まずはガス栓ダイヤルの確認から……) ガス栓がマイナスになっているか、チェックしておく。そして、ダイヤルの反対側にある火力調整レバーを左に寄せていよいよ着火だ。ランタンの着火する場所の隙間でも、着火しやすい先端が伸縮出来るライターでカチカチと火をつける。ライターに火がついた瞬間、着火場所の隙間を狙う。ガス栓のダイヤルを回しながら、ランプの火をポッと灯していく。あとは、私好みの灯火の形や大きさを調整して完成! (あぁ、良い眺め……) ランタンを見つめてはウットリしている。他にこれも初登場であろう、オイルランタンも導入することに。オイルランタンは別の日にでも使うから、機会があれば説明できたらと思う。火をつけ終わると、メッシュタープの柱にランタン用太めのハンガーを引っ掛け吊るした。 夜の七時を過ぎると、夕焼けの出番も終わって暗くなり始めている。これからが夜の始まり
last updateLast Updated : 2025-10-23
Read more

第十一話 縁側に囁く夜風のような素麺

 (今日も真夏日かぁ……) 私は、リビングにあるテレビで、夕方のワイドショーを見ていた。最初の特集が、現在の天気にまつわるもので各地の猛暑日などを取材している。 (都会の猛暑は、いつ見てもバテそうだ……) という私も、結婚する前は都会に住んでいた。コンクリートから出る熱気に、体力が消耗して負けてしまう。そう思うと、この暑さでよく通勤や通学していたものだと感心してしまった。今日はオフの日……というよりも、お盆期間に入った。私の夏休みは、今年の場合だと五連休。旅行に行く分には良いのだが、何かをしたい訳でもない。ちなみに恭弥さんは、明日から家に帰ってくる予定だけど三連休しかないらしい。 (早ければ今日の夜に着くと、彼は言っていたけど、どうかしら?) 理想としては安全運転でありつつ……だけど、なるべく早く帰ってきて欲しい。ソファーにあった丸いクッションを抱え、彼の帰りをドキドキしながら待っている。 (あ、そうだ! 今日の晩御飯……まだ何も用意してない) ボーッとテレビを見ている内に、気がつけば夕方の六時をとうに回っている。まだ、メニューを決めていなかったことに気づいた。ソファーから立ち上がり、キッチンの冷蔵庫やパントリーの棚を開ける。今、何があるのかと食材を確認する。 (今日のお昼間もかなり暑かったし、何かさっぱりしたものが食べたくなるなぁ……) パントリーの棚を見ていたときに、ある食材を発見した。未開封で、中に白いものが束として入っていた透明
last updateLast Updated : 2025-11-13
Read more
PREV
1234
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status