「次からは、他人からもらったものを安易に口にしてはいけませんよ」礼は真剣な顔つきで念を押した。凛は頷いた。「はい、わかりました」礼にまでこんな風に真面目に注意されると、凛の心は少し重くなった。昨夜、恒夫がカクテルを自分の前に差し出した時、本当に愛想がいい笑顔だったんだ。もし自分が事前に勘付いていなかったら、あのグラスに何か入っているなんて、とても分からなかっただろう。だが、いくら準備していたとはいえ、まさかあのカクテルの薬効がここまで強烈だとは思わなかった。自分の生死など全くお構いなしで、彼の計画の成功だけを考えていたのだ。今、思い出すだけでも、凛は心底ゾッとした。恒夫という男は、笑
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