真依は尚吾が何も言わないのを見て、続けて言った。「あの頃のことはとても貴重なの。たとえ相手の品性が自分が思うほど高尚でなくても、ビジネスをしているんだから、そんなにこだわる必要はないでしょ?皆、利益のために頑張っているのよ。あの頃の山本社長は本当に言うことを聞くし、仕事もすごく真面目で、とても苦労に耐える人だったわ」「分かった、もうそれ以上言ったら、俺は嫉妬で死にそうだ」尚吾は恨みがましい口調で言った。「はあ、聞いたくせに。自分で自分を不愉快にさせてるだけじゃない!」真依は言い終えると、またコーヒーを飲み始めた。尚吾は彼女を氷月の入り口まで送り、車のドアを開けた。彼女が降りると、真依の前
続きを読む