するとアオは、「どのくらいまで大きくなったら、結婚してくれるの?」 と真面目な顔で聞いてきた。 「ぷっ……」 吹き出したわたしに、アオはまたむくれた。「るんちゃん! また笑ったなー!」 ひとしきり笑って、またちゃんと謝ってから、わたしは彼にひとつ、ちょっと真面目な質問をした。「──じゃ、念のために聞くけど、なんでアオは、わたしとは結婚したいって思うの?」 すると、アオは、いかにも子供と言った表情ではにかんだ。「だって結婚したら、ずっと一緒にいられるって、ウィスカーがいってたから」 そしたら、きっと寂しくなくなるかなって思ったの。 そう聞くと、胸がキュッと痛んだ。 ──すると、パーカーの前ポケットの中で、チャリンと小銭の音がした。「ん!?」 すかさずスマホでアプリを開き、正のエネルギーの残額をチェックすると、【 残高:‑500,029 ▶︎ ‑500,031 】 ……じゃっかん、増えてる。 わたしは、さっきの胸のちいさな締め付け感を思い起こそうとした。「そうか…… これが、胸きゅんというやつなのか」 無垢な目で、アオは見上げていた。 ということは、このアプリ、わたしが抱く恋愛感情についても計測しているのか。 しかし、スライムにわたし、そんな感情をもっちゃうのか。なんだかショックなんだけど、深呼吸して心を落ち着けた。ここでまた変なことぼやいたら、せっかくの+2ポイントを失いかねない…… でも、アオからそう聞いて、わたしも、ちょっと胸の別のところが痛んだ。
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-05-09 อ่านเพิ่มเติม