「え!? 本当に……本っ当にお2人は兄妹なんですか!?」2人の顔を何度も確認しながら尋ねた。「ああ、そうだ」「嘘なんかついてどうするんです?」見れば2人とも腕を組み、足を組むという……全く同じ姿勢で此方を見ている。うん……確かに……似ていると言われれば似ているかもしれない。「なら、何故言わなかったのですか? 兄妹の関係だって」「だって言う機会がなかったからな?」「ええ、そうね」2人は顔を見合わせながら頷く。に、似てる……。やはり2人は行動が似ている……。「だ、だけど……マテオ達はあなた方が実の兄妹だってこと知りませんよ? 少なくとも……そう、マテオは!」するとベルナルド王子の顔つきが険しくなる。「……ユリア。マテオと妙に仲が良くないか?」「え?」いきなり何を言い出すのだろう?「あ、やっぱり? 私もそう思ったわ。昼休みにマテオは慌ててユリアさんを追いかけて行ったもの」「え?」あまりにも突然の会話に言葉を失う。「ユリア……ひょっとするとお前、マテオと特別な関係だったのか?」「いやいや、そんなはずないでしょう?」「そうかしら……何だか怪しいわ……」テレシアまで妙に疑いの目を向けてくる。「そ、そんなことよりも、テレシアさんは半年前にこの学園にやってきたじゃないですか? それまでは他の学園にいたんですか?」すると……。「ゴホンッ!いや、実はテレシアは…」「そう、私は妾の子なのよ。母は平民出身でずっと王宮暮らしを拒んでいたの。堅苦しい王宮生活は嫌だと言ってね。だから私も町で平民として母と暮らして、平民達が通う学園に通っていたわ。けれどベルナルド王子が私を城へ呼んだのよ」「ああ、テレシアには正当な王族の血筋が流れているからな……やはりいつまでも平民の暮らしをさせるわけにはいかないと思って半年前に説得して城に連れてきたのだ」「でも私は平民の暮らしが長かったし、いまさら王女のようにも振る舞えないから、なるべくは秘密にしたかったのよ」「だから俺と同じ学園に通わせて、そばに置いてボロが出ないようにしていたんだ」「ちょっと、ボロって何よ? ボロって」「何だ? 事実だろう?」「そんなことないわ、私は完璧に出来るもの」「ふん、どうだかな」「何だよ?」「何よ?」睨み合う2人を私は呆然と見ていた。もはや2人は完全に馬車の中で
Terakhir Diperbarui : 2025-07-07 Baca selengkapnya