Beranda / 恋愛 / 銀の少女 / Bab 31 - Bab 40

Semua Bab 銀の少女: Bab 31 - Bab 40

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第6章 明かされた真実 3/9

  玄関を開けた柚希〈ゆずき〉が、意外な来訪者に驚く。「柚希くん、具合はどうだね」 白衣をまとった長身の男性。 それは紅音〈あかね〉の父、明雄〈あきお〉だった。「先生……」「話は晴美〈はるみ〉くんから聞いているよ。来るのが遅れて申し訳なかったが、紅音の側から離れられなくてね」「紅音さんは、その……大丈夫なんですか」「ああ、おかげさまでね。今は薬で眠らせているが、状態は安定しているよ」「そうですか。よかった……」 柚希が安堵の息を漏らす。 その飾らない素直な反応に、明雄が満足そうに微笑む。「で、なんだが……よければ少し、お邪魔して構わないかな。傷の具合も気になるのでね」「すいません、気がつかなくて。どうぞこちらへ」「失礼するよ」 柚希は一階の居間に通そうとしたが、診察を受けるのならベッドがある方がいいかも知れない、そう思い、二階の自分の部屋に明雄を招いた。  * * *「ここが柚希くんの部屋か」「すいません。ずっと寝てたので散らかってますが」「いやいや、想像してた通りの部屋だね。正に君の城って感じだ」「城、ですか?」「ああいや、まずは診察するとしよう。上着、脱げるかな」 柚希は明雄の指示に従い、上着を脱いでベッドに横たわった。 包帯を取り、傷口を調べながら明雄は、怪我をした時の状況を柚希に尋ねた。「骨に異常もなさそうだし、傷も順調に回復してる。それに、誰が処置をしたのか知らないが、見事なものだ」「隣に住んでる、同級生がしてくれました」「晴美くんがやったとしても、そう変わりがないぐらいに的確な処置だ。その子にはしっかりお礼をしておくんだね」 そう言って鞄から錠剤を三種類ほど取り出すと、柚希に差し出した。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-24
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第6章 明かされた真実 4/9

 「私が初めて紅音〈あかね〉の能力を見たのは、紅音が10歳の時だ。あれの母親、つまり私の妻が家を出ていこうとした日」「え……」「紅音は君に、母親の話をしたことがあったかい?」「はい。物心つく前に亡くなったと」「私が紅音にそう教えたんだ」「……」「私の妻は、美しく聡明な女性だった。若くしてこの地に開業した私たちは、少しでも地元の人たちに貢献出来れば、そんな理想を抱いて共に頑張ってきた。 そしてしばらくして、妻は紅音を産んだ。知っての通り、紅音は生まれた時、全く色のない体だった。真っ白で、まるで穢れを持たない天使のようだと私は思った。 私は紅音を、心から愛した。 しかし妻は……紅音のことをいつも気味悪がっていた。彼女は私に、『紅音の目が怖い』そう言っていた。 愛する娘、紅音を遠ざける妻の態度に、いつしか私の心は妻から離れていった。それがいけなかった……今でも後悔している。彼女にとって、私は頼れる唯一の存在だった。その私の心が離れていくのを感じた妻は、日に日に精神を病んでいった。口数も少なくなり、部屋から出てこないようになっていった。そして時折、紅音を罵るようになった。『近付かないで!』そう言ってね」「……」「そして紅音が10歳の時、それは起こった。妻が家から出ていくと言った。 最早妻の様子は普通ではなく、私も、その方が妻にとっても紅音にとってもいいのかもしれない、そう思った。 しかしその時、紅音が大声で泣いた。『お母さんごめんなさい』『いい子にするから、何でも言うことを聞くから行かないで』そう言って、妻にしがみついて泣いた。 これまで妻は、紅音に対して母親らしいことを何ひとつしてないと言ってよかった。紅音を不気味に思い、日を追うごとにその態度を露骨にしてきた。それなのに紅音は、そんな母親に懇願している。私の胸も張り裂けそうになった。 娘にとって母は一人。それなのに今まで、どれだけ辛
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-25
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第6章 明かされた真実 5/9

 「今までの話を聞いて」 明雄〈あきお〉が言葉を続けた。「どうだろう。こんな馬鹿げた話、本当にあったと受け入れられるかね」「……」「信じろと言う方が無理だと思う。勿論こんな話、これまで誰にもしたことはない。私と晴美〈はるみ〉くん以外、妻の死の真相を知る者はいないんだ」「紅音〈あかね〉さんは……」「紅音はその後、三日三晩目を覚まさなかった。深い眠りで、外からの刺激に対しても、ほとんど反応しなかった。 しかし三日目の朝、まるでいつもの目覚めの様に、自然に起きてきた。私は慎重に、紅音にあの日のことを聞いてみた。だが、紅音は何も覚えていなかった。 それどころか驚いたことに、紅音の記憶から、妻のことがすっぽりと抜けていたんだ。まるで妻が存在してなかったかのようにね。 だから紅音は、自分の母親を殺めたことを覚えていないんだ」「……」「そして妻の遺体……砂は、一部をサンプルとして残した後、庭に弔った」「……先生の今のお話、僕は信じます。勿論全てを受け入れられたとは言えません。ですが僕も……この前の紅音さんの様子を思い出すと……」「そうだね。全てを受け入れることは無理だと思う。そしてそれは、無理矢理受け入れることでもない。ただ、私が知っている紅音のことを、君には知っていてもらいたい、そう思ってね」「はい……」「話を続けよう。私の人生は、あの日を境に大きく変わった。紅音に発現した能力、それはとてつもなく危険なものだ。紅音はその能力で、一人の人間をこの世から文字通り消し去ったのだからね。 どの様な理由であれ、それは犯してはならない罪だ。私には警察に全てを話し、紅音の身柄を保護してもらう義務があった。だが…… こんな話、誰が信じてくれるだろう。それに、例え信じて
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-26
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第6章 明かされた真実 6/9

  ――メデューサ。 ギリシャ・ローマ神話に登場する魔物で、ゴーゴン三姉妹の一人である。 女神だった彼女はある時、神々の王であるゼウスの娘、アテナの怒りを買い、その姿を魔物に貶められた。 その時彼女は髪を毒蛇に変えられ、見るもおぞましい姿になってしまった。 メデューサが魔物といわれる所以はその容姿にもあったが、その顔を見た者が、恐怖で石に変えられてしまう能力の為でもあった。 魔物と化した彼女は暴虐の限りを尽くすが、英雄ペルセウスによって首をはねられ、その生涯を終えている。  * * *「……」「勿論、推測の域を出ていない話だ。何の確証もない。しかし紅音〈あかね〉のあの能力は、科学や医学ではとても説明出来ない。 人智を超えた力。私がそこに辿り着いてしまったのも、必然なのかもしれない。 そして、人の傷を癒す能力。両手を介し、生命エネルギーを循環させるあの現象。それもメデューサの伝説の中に、似た記述があった。 ペルセウスによってはねられた首から流れる血には、不思議な力が宿っていた。左側から流れる血は猛毒で、そして右側から流れる血は、死者をも蘇生させる力があったそうだ」「猛毒と薬……」「紅音の左手は、触れたものの生命力を吸い取っていく。そして右手には、どんな傷でも癒す力がある。それはまるで、メデューサの力その物じゃないか」「でも……そんな話……」 雨はやんでいた。 雲の隙間から見える陽の光が、部屋に差し込まれていた。「……どこの親が、自分の娘がおぞましい魔物だと思うだろう。私も、私の仮説が誤っていることを証明したい。そう望み、願っている…… 私に出来ることは、紅音の症状を抑えることだけだ。だが、その為に私は紅音から、普通の子供たちが当たり前に享受している幸せを奪ってしまった。そしてあろうことか、私は医
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-27
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第6章 明かされた真実 7/9

 「話はこれで全てだ。私が見てきたことは、全て包み隠さず伝えられたと思う。 勿論、今すぐ信じてくれとは言わない。こんな話、私が君の立場なら、とても受け入れられるとは思えないからね。ただ、出来れば今私が話したこと、口外して欲しくないと思ってる。紅音〈あかね〉にもね」 その言葉に柚希〈ゆずき〉がはっとした。 そうだ。今先生から聞いたことを誰かに話したら、どうなってしまうのだろうか。 一笑されて終わるのかもしれない。しかし今の話の中には、紅音さんが実の母を殺めたことも含まれている。 ひょっとしたら先生たちは、この街では生きていけなくなるかも知れない。 そしてもし僕が、このことを紅音さんに話したら。 紅音さんの記憶が呼び覚まされ、最悪の場合、罪の呵責で自我が崩壊するかもしれない。 そんな危険な話を、赤の他人である僕を信じて話してくれたんだ。 この話をするまでに、先生の中でどれだけの葛藤があっただろう。 そう思うと、放たれた一言一句に刻まれた覚悟に、柚希は身震いがした。「雨がやんだようだね。じゃあ、私はそろそろお暇させてもらうよ。長々と話してすまなかった」 そう言って明雄〈あきお〉は、穏やかな笑みを柚希に向け、立ち上がった。  * * *「怪我の具合は心配いらないよ。まずはゆっくり休みたまえ」 そう言って明雄が玄関の扉に手をかけた時、柚希が口を開いた。「先生、その……今日はありがとうございました。それから今日のこと、誰にも話しません」 その言葉に明雄が振り返り、微笑んだ。「ありがとう、柚希くん」「それと……僕、メデューサの話とか、正直まだ頭が混乱していて……ただ、もし先生に許してもらえるのなら、僕はこれからも、紅音さんの友達でいたいです」「……」「紅音さんに不思議な能力がある、そのことは理解してます。でも、
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-28
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第6章 明かされた真実 8/9

  柚希〈ゆずき〉の部屋で一緒に食事をしている間、早苗〈さなえ〉の頭に数々の疑念が渦巻いていた。 昨日、柚希に対する自分の気持ちを知った。 この想い、いつか柚希に伝えたい。そう思った。 そしてその想いは同時に、柚希のことをもっと深く知りたい、そういう欲求を生み出すことになってしまった。 しかしそれを要求すれば、柚希の心を遠ざけてしまうことになるかもしれない。 そのジレンマが早苗を苦しめていた。 どうして呼んでもいないのに、桐島先生は来たのか。 それにあの空気……二人の間に、医者と患者の関係を越えた何かを感じてしまった。 言葉を交わさずとも通じあえる関係。そんな風にも思えた。 それはいつ、どうして生まれたのか。 「ごちそうさまでした」「え?」「おいしかったよ、早苗ちゃん」「あ……う、うん。お粗末さまでした。その調子なら、今夜ぐらいからしっかりした料理、食べられそうだね」「うん。僕もそろそろ、固形物が食べたいかな」「分かった。じゃあ夕ご飯、楽しみにしといてね」「ありがとう。ところで早苗ちゃん、まだ全然食べてないけど。食欲ないの?」「あ、あはははっ……ちょっとまあ、さっきのことが気になってね」「さっきのこと?」「……うん……」 そう言って早苗が箸を置き、うつむいた。「あの……さ、柚希……昨日も言ったけどね、私の知らないところで柚希が苦しんでるのを知って、私……哀しいんだ…… 私、柚希のことをもっと知りたいと思ってる。柚希の好きなこと、嫌いなこと。夢中になれること……でもさ、そうやっていちいち干渉するのって、ちょっと
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-29
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第6章 明かされた真実 9/9

 「あ……」 早苗〈さなえ〉の記憶が呼び覚まされる。 あの時の女の子……確かにあの子、桐島先生のところの……名前、名前は確か……「その人、紅音〈あかね〉さんって言うんだ」 そうだ、紅音ちゃんだ。 でも私、あの時しかあの子と……学校でも会ったことがないし、今まで忘れていた……「紅音さんは体が弱くて、学校に通ってないんだ。外出するのも一日一回、犬の散歩をする時だけで。 彼女とは三ヶ月ぐらい前に、その……僕が最近よく行く川で出会ったんだけど……話してる内に、次の日もまた会いませんかってことになって……それから会うようになっていって……」 しどろもどろになりながら話を続ける柚希から、早苗は紅音に対する想いを感じた。 そして、胸が痛んだ。「この前山崎くんたちに殴られた時、紅音さんが僕を見つけてくれたんだ。でも紅音さん、ショックで気を失ってしまって」 柚希が紅音の核心に触れないよう、気をつけながら話を進める。「たまたま紅音さんと一緒にいた、給仕の晴美〈はるみ〉さんが僕を車で送ってくれたんだ。だから先生がここに来てくれたのは、その……そう言うことで……」「……最近柚希の様子が変だと思ってたけど……そういうことだったんだ」「……ごめん。隠すつもりはなかったんだけど」「あははははっ、まあ確かに言いにくいよね。でも驚いたな。同じ街に住んでるのに紅音さんのこと、全然覚えてなかったよ」「まあ、一日一回しか外出しないし」「で、紅音さんの具合はどうなの?」「あ、うん。先生が言ってたけ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-30
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第7章 少女二人 1/7

 「特に異常はなかったよ。問題ないね」 土曜の昼。 桐島医院の診察室で、柚希〈ゆずき〉と早苗〈さなえ〉が検査の結果を聞いていた。「見たところ、傷の治りも順調の様だ。まだどこか痛むところはあるかね?」「大丈夫です。食欲も戻りましたし」「それはよかった。今夜も晴美〈はるみ〉くんが、腕によりをかけるらしいからね。しっかり食べていってくれたまえ」「はい、ありがとうございます」「よかったね柚希。先生、色々とありがとうございました。これからも不肖の弟のこと、どうかよろしくお願いします」「はっはっはっ、柚希くんは早苗くんの弟になったのか。そりゃぞんざいには出来ないね」「はい」 早苗が笑顔で答えた。「じゃあ、そろそろ家に行くとしようか」  * * *「何これ、すごい……」 屋敷の中に入り、早苗がそうつぶやいた。 柚希から聞いていたが、ここまでとは思わなかった。「いつもすごいお屋敷だと思ってたけど、中に入ると本当、別世界に来たって感じがするよ」「僕も最初に来た時、びっくりしたんだ」「柚希さん!」 柚希が声の方向に目をやると、真紅のドレスを身に纏った紅音〈あかね〉が立っていた。 よかった。紅音さん、元気そうだ。 柚希が安堵の表情を浮かべた。 紅音は柚希と目が合うと、両手を口元にやり、瞳を潤ませた。「お久し……ぶりです……」 そして柚希の元に駆け寄ると、そのまま柚希に抱きついた。「ずっとお会いしたかったです、柚希さん……」「紅音……さん……」 紅音が柚希を抱擁する。 その甘く優しい感触に、柚希の手も、無意識に紅音を抱きしめようとした。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-31
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第7章 少女二人 2/7

  リビングで三人が、柚希〈ゆずき〉を挟んで座っていた。 柚希のその、何とも言えない微妙な表情は、晴美〈はるみ〉にとってかなりのご馳走だった。「柚希さん。両手に花とは、正にこのことですね。むふふふっ」「ちょ……両手に花って、そんな」「あら失礼。修羅場の間違いでしたか」「晴美さんっ」「むふふふっ。柚希さんは本当、いじりがいのあるお方ですね」「……おいしい! これ、晴美さんが淹れたんですか?」 紅茶をひと口飲んだ早苗〈さなえ〉が、驚きの表情を浮かべた。「お気に召されて何よりです」「晴美さんは家事の天才なんです。お料理の腕もすごいんですよ」「お嬢様、そんなにハードルを上げないでくださいませ。お嬢様にそんな風に言われたら、今夜の夕食、気合を入れずにはいられなくなります」「夕食、晴美さんが作るんですか」「はい。私たちの食事は、いつも晴美さんが作ってくださってるんです。早苗さんも是非、楽しみにしていてくださいね」「晴美さんの料理……こんなお屋敷でいつも作ってる料理……気になる、うん、気になる」 早苗の中の、料理研究部部長としての血が騒ぐ。 今この場からいなくなるということは、柚希と紅音〈あかね〉を残していくということだ。 それは今日、ここに来た本来の目的から大きく外れることになる。 しかし早苗の中で、例えそうであっても、晴美の料理の腕を見極めたいといった思いが強くなっていた。 紅茶をひと口飲んだだけで、この人が只者でないことは分かった。 ならば悩んでいる時ではない。 私が今成すべきこと。それは晴美と共に、キッチンに立つことだ。「は、晴美さん」「はい?」「よければその、私もキッチンに立たせてもらえませんか」「キッチンに……でございますか」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-01
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第7章 少女二人 3/7

 「柚希〈ゆずき〉さん。私、とっても寂しかったんです」 柚希にもたれかかり、目を閉じ安堵の表情を浮かべ、紅音〈あかね〉が囁く。「僕もです、紅音さん」「私、毎日カレンダーばかり見てました。あと何日、あと何日で柚希さんに会える。そればかりを思って、この二週間過ごしてました」 柚希の中に、紅音が発する言葉への違和感が生まれた。「でも、柚希さんは試験の為、お勉強を頑張っている。そう思って私、我慢しました。 柚希さん。実は私も家で、お勉強してたんですよ。今、柚希さんと同じ時間に、私もお勉強をしている。そう思ったら、少しだけ元気になれたんです」「ごめんね。寂しい思いをさせちゃって」「いいえ、これは私の我儘なんです。この二週間、色々考えました。私は今まで、いつも一人でした。でも、こんな私にも、子供の頃は一緒に遊んでくれるお友達がいたんです。 人と一緒に過ごすのは苦手ですが、一人で遊ぶのも嫌でした。だから子供の頃はよく、近所のお友達の仲間に入れてもらおうとしました。最初はみんな、私を仲間にしてくれました。でもいつも、知らない内にみんな私から遠ざかっていって…… 今思えば、私は我儘だったんだと思います。受け入れてもらえたことが嬉しくて、それまでみんなで作ってきたルールも雰囲気も、私は壊していたんだと思います。 柚希さんは、私に初めて友達だと言ってくれた方でした。あの時のこと、今でもはっきりと覚えています。本当に、本当に嬉しかったから……でも私は相変わらずで、我儘ばっかり言って、いつも柚希さんを困らせています」「そんなこと」「それでも柚希さんは、こんな私に愛想をつかすことなく友達でいてくれて……だから私、思ったんです。これからは私、柚希さんの優しさに応えられる人間になろうって」「紅音さんはこれまでも、そしてこれからもずっと、僕の大切な友達です。それに僕、紅音さんのことをそんな風に思ったことはありません。安心してください。僕はどこにも行きません」「柚希さ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-06-02
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